思い出という忘れ物

人類最弱

第1話

明日から夏休みが始まる。


一聖は彼女である愛といつものように帰っていた。


「愛、今日は一段と増してかわいいね。愛してる」


「一聖もかっこいいよ。うちの方が愛してる」


そんなことを言い合いながら横断歩道を渡っていたその時、一台の車が二人に向かっ


て突っ込んできた。


一聖はとっさに反応して愛と身を入れ替える。


その瞬間、


一聖が車と衝突する。一聖はその場に倒れ込む。頭から血を流していた。


「一聖!」


「守れなくてごめんね。愛、愛してる」


「うちも愛してる。死んじゃいやだよ。1人にしないで...」


反応がなくなる。


愛はその場で泣き崩れた。


視界がまっくらになる。

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