かわいいかわいいことりさん!

01 一目惚れですわね

あたしは、地方のお嬢様学校として有名な椎名華川学園高校しいなかがわがくえんこうこうに在学している高校二年生、井堂りりあと言いますの。

よく、クラスメイトからはクラス1の優等生なんて言われたりしますの。

昨日、クラスメイトがよく通っているカフェに行きましたの。

その時に、女店員に話しかけられましたわ。

「お客様、どうかしましたか?」

なんて、とても可愛らしいお声で言われましたの。

顔を見上げると天使のような笑顔があたしに向けられていましたの。

その時、あたしは女店員への恋心を自覚しましたわ。


これまで、恋をしたことがない私にとってこの心はなんなんだと戸惑いましたの。

だから、学校の友達に質問してみたのです。

「やっぱり、これって恋なのかしら?」

あたしがそう言うと、友達は口を開き、私に対して言いましたの。

「一目惚れですわね」

正直、あたしは信じられませんでしたわ。

恋はせずにこの人生を終えるんだと悟っていましたし、愛も知らずに終わるんだと思っていましたわ。


だから、あたしは決心しましたの。

カフェで勤めてる女店員を惚れさせると。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る