Day24 朝凪

 凪いだ海を見ていた。朝日に海が煌めく。静かで、そっと瞼を閉じる。風が頬を掠め、潮の匂いを運ぶ。吸い込もうとした肩に、誰かがそっと触れた。

「陸から悪いものを追い出した風が、今度は海から良くないものを寄せてくる。凪が終わる前に帰りなさい」

 開いた目には、美しい海が漣を立てているばかり。

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