第7話 流亡の章

1549年10月1日

 堺の浪人、東雲忍は迷わず酒場に入った。手持ち僅か20貫。

これでは商いの元手にもにゃらない。元手を増やすのに酒場の仕事を受けるためだった。

 いろんな仕事を紹介されたが、商人護衛が報酬もよく、近場なら早く帰って来れて割が良い。鳴門が最善、丸亀か敦賀が次点。丸亀を受けれたので往復5日で戻ってこれた。 

 一度だけ海賊に襲われそうになったが、槍天下一の称号にビビッて逃げてていったにゃ。 往復5日で250貫は有り難い。最初で最後の商人護衛だったにゃ。

 報酬を受け取ると店の奥から何やら歓声や悲鳴が聞こえてくる。どうやらチンチロ賭博の場がたってるみたいだ。少しのぞいてみるか。 

 奥の座敷にいた4人の中の助平そうな親父がじろっとそれがしの胸の辺りを見て、チッと舌打ちをしやがりやがった。なんだよ、その舌打ちは!おおかた博打の銭を払えない時に体で払わす気なのだろうが、マオマオ並みの絶壁には用がないらしい。

 助平親父の名前を聞いて、殺すリストに載せておいた。そう、かつてのあのビザンツ=タクゼンのように!今となっては凄く懐かしい。惜しい人を亡くしたにゃ。(たぶんまだご存命だよ、失礼な奴だな)

 何はともあれチンチロリンに参加することにした。270貫アリガネショウーブ!

そういえば帰りの電車賃までつぎ込んで、負けて歩いて帰る輩がいたっけ。

 チンチロは目の出方によっては、掛け金以上の支払いが生じる怖い博打なのだ。

負ければ体で、てことはないにせよ、間違いなくぼこられるだろうな。

 気合いを入れてサイコロを振った。ニャントこの日は馬鹿ヅキだった。1万貫以上は勝った。助平親父が泣きそうな顔をしている。いいきみだにゃ。酒場の女将から、あんたなかなかやるね、今度は本当の博打を用意してくよと言って、なにやらお札をくれた。天下一博徒?どうやらこれがあればもっと大きな博打がうてるみたいだ。

 職人に依頼をして、納屋の今井宗久から國友筒を5丁、古事記、松島の壺、千鳥の香炉などを買ってから奉公した。

 今、10月15日で月末までに、やらないとならないことがある。10月中は交易の相場がめちゃ悪いというか売却価格が半額並み。逆に南蛮商館の硝石が安く買えるのにゃ。まず珍陀酒を1個づつ20個買い、懐中時計も一個づつ10個、この時点で硝石が底値であるだけ11個まとめて買った。硝石一個が144貫でカエル、ゲコ。あと望遠鏡を買って、いったん終了。家に帰って茶室を開く。茶聖の称号は必須。ご祝儀は何でもおk。

 茶室に2回いって、妙な癖のある行商人を済ませておくにゃ。謝礼は文福茶釜が理想だけど、こだわらなくてもいいにゃ。茶室は閉じないでおくにゃ。

 目加田の町に向かうため町を出たら目の前に行商人がいるじゃアーリマセンカ、アーリマオンセン(韻ヲフンデミマシタ)。最初に行商人を見かけたら、即座に町に入って保存、それから座に入って名馬の仕事が出るまでやり直すにゃ。移動速度上昇の恩恵は途轍もなく大きい。行商人からは依頼を受けた名馬が必ずカエル、ゲコなので、座に戻り、無理ポイからお金返すあるよ。で名馬が手に入る。噓つきは名馬のはじまりだにゃ。それから鑑定するのじゃぞ。

 目加田の町に行って、滝川一益に珍陀酒を渡して茶室に誘って拉致するにゃ。

琵琶湖の景勝地に行って小浜の町にいくよろし。

 商家で論語を一個づつ9個買い、提婆達多と天国も買っておくにゃ。

那古野城に向かい織田信秀に面会して贈り物、武具提婆達多を渡しておくにゃ。

 なかなか面会できないので会う前に保存がいいにゃ。運が良ければ一発であえるにゃ。腕白信長にも会って懐中時計でお安く友好度をあげておくにゃ。

 清州の町の武井夕庵と松井友閑に会えれば論語を渡しておくにゃ。

井ノ口の町に行き蜂須賀小六と金森長近に珍陀酒を渡しておくにゃ。

 月替わりまで残った日にちはチンチロリンをするにゃ。

 序盤は最高にめんどくさいけど、すごく楽しいにゃ。だから何度やってもやめられにゃい。まるで麻薬のようにゃ。麻薬やったことないけどにゃ。(ほんまけ?)

 嵐のような初月だったが

これでまた、

一歩野望に近づいた!


 参考までに10月8日で14930貫の自己最高記録更新!

商人護衛からのチンチロリンを巷ではケロボッチ定石というらしい。

なんか、フィボナッチ数列みたいでかっこいいにゃ。





 

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