第103話 検証

ウサギ達の新しいスキルを検証するために近くもBランクダンジョンに来た。


一人で検証するつもりだったんだけど、みんな暇なのか結局みんなついて来て、フルメンバーでダンジョンに入る事になった。


ノバの検証。


無間の刻と刹那の刻は検証出来るけど、未覚醒のものは出来ないな。

無限と刹那、どちらも空間に強制的に閉じ込めるスキルらしい。

相手が抵抗に失敗すれば生きていても入れることが出来るし、無生物でも問題ない。


クールタイムは特にないけど、発動に若干のタイムラグがある事と、定員は一名(一個)という縛りがある。


刹那の刻は面白い。

この空間に入ると時間がギュッと縮む。


多分1分くらい?

流石に時間が縮み続けて老化で死亡とか便利な能力じゃなかったけど、入った瞬間に早回しされて、一分くらいを一瞬で進めるとそこからは通常の時間になるって感じかな。


空間に閉じ込めるだけならずっと閉じ込めて置けるけど、時間経過がよく分からない。


なんか、特殊空間だけに特殊なルールが適用されているような気がするけど、ここは引き続き検証かなぁ、どうでも良いやって気持ちもあるんだよなぁ。


何にせよ時間短縮は色々使えそう。

毒の周り早めたり、溜めの攻撃のため時間稼いだり、思いつくアイディアはいっぱいある。


無間の刻は…どうすればいい?

こっちは刹那の刻と真反対で、時間をグイッと引き伸ばす感じ?


死にかけのモンスター入れたら、いつまで経っても死なない。

でも、スローモーションみたいにはなって無いんだよなぁ。

時間経過が特殊なルールになってるっぽいなぁ、やっぱり。


ちなみにこの空間入れると周りからは見えないけど、俺だけ見れる。

感覚的には水槽に入ってる金魚見てる感じ。


ちょっと不思議な感覚だ。

そして、刹那か無間どっちか使うと、空間に何か入ってる限りどっちも使えなくなる。


パルの検証。

風魔手裏剣なんだけど、デッカ!

真ん中に丸い輪を置いてそこに十字にハチェットをくっ付けた感じ。


俺的な手裏剣って手のひらサイズのイメージだったけど、この風魔手裏剣はラウンドシールドサイズだな。

その分威力はめちゃくちゃ高い。


普通の手裏剣みたいな速射性はないけど、別々に発動出来るから、むしろ似たような能力で被ってしまうよりいっかー。

使い分けできるし。


ドンの検証


砲撃。


口からなんか出た!


光の玉みたいのが出て着弾すると爆発する。

いかにも砲撃って感じだね。


充填時間をかければ、より威力が上げられ…ん?


えっと、ドン充填、ノバ刹那でドン収納、ドン取り出して砲撃。


ドゴォォン!


……俺はとんでもないものを生み出してしまったかもしれない。


ピノの検証


小槌変化を発動したら、持ってる小槌を包むように抱き抱えると、その小槌まんまにピノが変化した。


見た感じではピノが小槌を取り込んだ感じに見える。

なので形状は打ち出の小槌みたいで、グリップ部分だけ持ちやすいように細くなってる。


サイズはアニメの世界ならこういうの振り回す背の小さい女子出てくるよねぇって感じ。

ハンマー部分で、充分恵ちゃんが隠れる。


ちょっと恵ちゃんに持ってもらう。

サイズはある程度なら調整出来るようで、恵ちゃんが触ると少しだけ小さくなった。


それでも充分恵ちゃんの身体が隠れるくらいのサイズだった。


「どう?」

「扱えん事も無いけど、流石に大きすぎてこれ使って戦かうなら、普通に使うわぁ


うーん、武器になっても扱える人がいないのは困ったな。


でもまぁ、次の検証があるからな。

それ次第だよね。

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