第70話 お灸
正直まともに戦闘にならなかった。
ランク6の低レベルモンスターを相手にしてるパーティに、ランク5でもオーバースペックなうちのウサギと、ピノと同じくランク7に進化した2人のモンスター。
その数、15体(ゴブリンとスライム抜かす)
相手のパーティは4人、5人、6人の合計15人
開始5秒で相手が劣勢になり、10秒で心が挫け、15秒ではすでに降参してた。
無力化するには骨を折るのが1番早いね。
…うん、あんなにボッキボキに折らなくて良いとは思うんだけどね。
そして、ここからはお仕置きタイム。
先端から少しずつ、モンスターが齧りとり、そこを朱雀など火を扱える奴らが焼いて止血する。
止血したら齧りとるを繰り返す。
今後の抑止力になってもらうためにも、いつもより多く齧らせてます。
R15ではお見せ出来ないような目にあって、「ごめんなさい」とか「もう降参って言ってるじゃん」とか泣きながら言ってた人も何も喋れなくなるくらいになったところで、最後にリーダー格をキッチリ締めて終わりにしようと思う。
すでに動けない状態のリーダーを仰向けにして、その顔面をピノが全力で小槌で叩く。
俺のテイムリンクで強さ1000を軽く超えてるピノの一撃が顔面に振り下ろされる。
そして生命の限界の判定が降りる前にノバの巻き戻しを使った。
これって、本当に時間が巻き戻ってるわけじゃ無いんだよね。
戦闘中に対象を30秒前の状態に戻すって表現の方が正しい。
どういうことかって言うと、顔面を小槌で殴られ時の痛みや記憶は巻き戻しても無くならない。
そして今度はうちのウサギたちが一斉に身体中を噛みちぎる。
そこで強制終了が入った。
リーダー格には死の恐怖と痛みを2回味わってもらった。
この施設の能力で全員、最初の綺麗な状態に戻る。
だが、痛みの記憶は残るのでそのダメージで相手はまったく動く気配がない。
バックに勇者がいるって言ってたパーティに近づく。
「どうするの?まだ俺たち負けを認めてないから、続行申請出せるけど?」
相手が無言で首を振る。
次は光莉ちゃん、朱里ちゃん、…えーっと恵ちゃんを襲うと言ってたパーティだ。
少し、ほんの少しだけ他のパーティより念入りにヤッテおいた。
「もし、今後3人の誰かが危害にあうことあったら、その犯人が誰であれ、今ここでした事をダンジョンの中でするから、そのつもりでね」
ずっと、ごめんなさいしか言わないけど、理解はしてくれたでしょ。
そして、俺たちをダンジョンの中で殺すって言ってたパーティだ。
リーダー格はここのパーティのリーダーだ。
「ダンジョンの中の事故は良くあるんだったな、今後俺たちと同じダンジョンに入っていたら無事に戻って来れると思うなよ」
リーダー格が完全に放心してるから、他のメンバーに言っておいた。
なんか別の地域に行くって言ってるから、もう会う事なさそう。
これで、やっとダンジョンに潜れるな。
「すいません、東支部から呼び出しかかってるので、受付の方で待機してください」
協会の人に呼び止められた。
実践訓練中は外から干渉出来ないので、終わるまで待ってたらしい。
そして、その後東支部まで連れて行かれて、ガッツリお灸をすえられた。
しっかり周りの観客に動画撮られてた。
そのうちの1人がLIVEモードで実況してたらしい。
リアルタイムでノーカットで実践訓練の映像がネットに流れた。
ノバが人を巻き戻してる場面もバッチリ映ってた。
結局俺たちは白銀パーティと合流するまで、保護という名の監禁状態でこの支部に寝泊まりする事になった。
「予定が大幅に狂うなぁ」
って言ったら。
「奇遇だな、私も大幅に予定が狂って大変なことになってるよ」
って、支部長に鬼にような形相で言われた。
ここはせめて反省してるフリだけでもしておこう。
【後書き】
お読み頂き、ありがとうございます。
この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方はフォローや↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さるとありがたいです。
よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます