第10話 バジリスクの石化攻撃

シャドウ・ナイトの脅威を退けた後、若葉源蔵と村人たちは平和な日常を取り戻しつつあった。しかし、源蔵の心は休まることがなかった。彼は次の脅威に備えて警戒を続けていた。その予感は的中することになる。


ある夜、村人の一人が息を切らして源蔵のもとに駆け込んできた。「源蔵さん、大変です!森の奥深くでバジリスクを見たという報告があります!石化の力を持つ恐ろしいモンスターです!」


源蔵はその話を聞き、すぐに行動を決めた。「わかった。すぐに対応しよう。村の安全を第一に考え、皆を避難させてください。」


源蔵は翼を広げ、森の奥深くへと向かった。バジリスクの生息地は暗く、湿気が漂う不気味な場所だった。彼は慎重に進みながら、その姿を探し続けた。すると、木々の間から巨大な影が現れた。バジリスクだった。


バジリスクは蛇のような体を持ち、鶏の頭と羽根を持つ異形のモンスターだった。その目には石化の力が宿り、一瞥するだけで生物を石に変えてしまう。


「これは厄介な相手だ…」


源蔵は腹部の銃を構えつつ、バジリスクの視線を避けるために距離を取った。バジリスクが石化攻撃を放つと、源蔵は素早く翼を使って空中に飛び上がり、攻撃を回避した。


「この距離からでは攻撃が難しい…どうする…」


その時、源蔵は周囲の環境を利用する作戦を思いついた。彼は近くの岩壁に反射する鏡を見つけ、それを使ってバジリスクの石化攻撃を反射させることを決めた。


「鏡を使って奴の目を封じるんだ…!」


源蔵は鏡を手に取り、バジリスクの視線を誘導した。バジリスクが再び石化攻撃を放つと、その光が鏡に反射し、自らに返ってきた。


「グワアアアッ!」


バジリスクは自らの石化攻撃により一瞬怯み、その隙に源蔵は腹部の銃を乱射した。弾丸がバジリスクの体に命中し、モンスターは苦痛の声を上げながら後退した。


「これがチャンスだ…!」


源蔵は素早く地上に降り立ち、バジリスクの背後に回り込んだ。バジリスクが再び攻撃を仕掛けようとする前に、源蔵は力を込めた拳で一撃を加えた。


「ドンッ!」


バジリスクの体が衝撃で揺れ、その目がかすかに閉じられた。源蔵はその隙を逃さず、さらに連続して攻撃を加えた。


「これで終わりだ…!」


源蔵は最後の力を振り絞り、全力でバジリスクの頭部に致命的な一撃を加えた。バジリスクは絶叫と共に地面に倒れ込み、その体は完全に動かなくなった。


「やった…!」


源蔵は深呼吸をし、バジリスクが完全に倒されたことを確認した。彼は翼を広げて村に戻り、村人たちに勝利を報告した。


「源蔵さん、本当にありがとうございました!あなたのおかげでまたもや村が救われました。」


源蔵は微笑みながら答えた。「皆さんもよく頑張りました。これからも一緒にこの村を守りましょう。」

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【完結】二刀流の守護神 若葉源蔵 湊 マチ @minatomachi

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