第9話:俺のパトリオットに慣れてくれないと。

「それよか、どこか遊びに行きませんか?」

「俺たちカップルになってまだどこにも遊びに行ってないですし・・・」


「いいけど・・・じゃ〜どこにする?」


「そうですね、ディズニーランドとか・・・シーでもいいシー」


「くだらねえ」


「あのですね・・・おっさんってディズニーランドのことなんでデズニーランド

っていうのかな・・・ああしか言えないんでしょうか?」

「あと、CD(シーディー)のこともシーデーって言うし、DVD「ディーブイディー」のこともデーブイデーって言うでしょ?」

「そっちのほうが言いにくいし、めっちゃ気になるんですよね」


「どうでもいいわ、そんなこと」

「おっさんなんて半分以上人間終わってるから直そうなんて思わないんだよ」


「そうですね・・・どうでもいいですね・・・あ、じゃ〜土曜日、ディズニーで」

「でさ、俺、まだスッキリしてないことあんですけど・・・」


「なんだよ」


「エッチの練習・・・真似事、二度も中途半端で終わってるでしょ?」


「だって、あんなグロくてキモいもん見せられたら冷めるだろ?」


「仮にも愛しい彼氏の大事なパトリオットをグロいとかキモいとかよく言いますね」


「おまえは、ちっちゃい時から自分のモノを見慣れてるからキモいとか思わな

いんだよ」


「まあそうですけど・・・」

「まあ、それは横に置いといて考えたんです、いい方法」


「なにいい方法って・・・拓の考えるいいことなんて・・・100年かかっても

特許取れないと思うけど・・・まあいいわ・・・言ってみ?」


「先輩は仰向けに寝てるからダメなんですよ・・・だから俺の核ミサイルを

見ちゃうんです・・・だからうつ伏せになればいいんです、後背位ってやつ?・・・

先輩が四つんばいになってさ・・・俺が後ろからってのどうでしょう?」

「あ、やべ想像しちゃったよ・・・めっちゃエロ」

「先輩・・・エロいです」


「アホか・・・私がエロいんじゃなくて、おまえの頭の中がエロいんだよ」

「ひとりでエロくなってろ!!」

「でも、それって拓のフランクフルトが見えないってだけじゃん」

「間接的にでも、グロいのが私のお尻に触れるんだろ?」

「おえ〜やっぱりダメ・・・却下」


「慣れてくれないと、いつまで経ってもエッチなんかできないですって

エッチしないカップルなんかありえないし・・・」

「つうか、今日から家に帰って一緒に風呂に入りゃいんじゃないですか?

そしたら毎日、俺の核ミサイルを見るでしょ?そしたら慣れるんじゃない

んですかね?」


「なに言ってんの、バカか・・・一緒に風呂に入るなんで、うちの親も拓

んちの親も許すわけないだろ?」


「こっそり入ってもダメでしょうか?・・・」


「すぐ見つかるわ」


那月は一度、自分のおっぱいも大事なところも拓に見られてるから、拓に

対しては恥ずかしいって気持ちは今更なかったから、親がいなかったら拓人

と一緒に風呂に入ってたかもね。


しかも那月は拓人のモノをグロいキモいと言ってながら拓人とのエッチの真似事

自体は嫌いじゃなかった。

拓人とくっつくってことが心地よかったし、いけないことをしてるって行為が

クセになりつつあった。

那月に限ってかもしれないが人って他人には知られたくないような隠微な行為

に魅力を覚えるものらしい。


つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る