第十一週目

【春の風に 桜舞い散り 君と歩けば 夢のよう】

 この都々逸はMicrosoft Copilotによって詠まれたもの。「都々逸を詠んで」と入力した際に返答として登場した作品。その際のコメントも一部抜粋しておこう。


“春の情景を思い浮かべながら詠んでみました。都々逸は季節や感情を自由に表現できるので、とても楽しいですね😊。”


 Wikipediaを参照したところ、マイクロソフトによって開発されたOpenAIのGPTを用いたものらしい。自然言語処理技術を用いた検索エンジン型のチャットボットであり、生成的人工知能(生成AI)の一種である、と説明されている。

 正直なところ、AI問題については詳しくない。こうしていざ利用してみたのも、ネットフリックスの『ビル・ゲイツと考える未来の展望』という作品が公開されたのをきっかけに関心を持ったからに過ぎない。


 俳句や短歌・和歌と違って、あまり都々逸については手ごろな本がなく、また歌会のような場も敷居が高いので、こうしてAIと詠み合うというのもまた、現代的な、あまりに現代的な文学形態のひとつになるのではないかと素朴に感じる。

 せっかくなので返歌、とは都々逸では言わないだろうが、僕も春をテーマにひとつ考えてみるとする。


【雪解け水に 裾をゆるして 右へ左へ すすむ君】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る