夢の残滓

LbFennel

Spiral Procession

闇を彷徨う死者達の

 未来あすへ続く螺旋の階段

それを見守るのは

 死を狩る黒き天使達


彼らは死者の望みを聞き

 私達は

  それを叶えるため呼ばれた


遥かな高み

 列の先頭が

  消え行く場所より眺め

そのすべてを

 白いキャンバスへと

  描いていく


私の隣では貴女が

 魂の流れを見つめ

過去を振り返る―

 悲しみに満ちた声で…

静かに語るその想いとともに

白いキャンバスは

 鮮やかに死者たちを描き出す


すみれ色の服…赤や青い色の服

 そして白い色の服を着た人達

若い人 幼い子供に

 年老いた人達

皆 その顔に

 未来への希望を浮かべて

黒き天使達に導かれて行く


やがて白かったキャンバスは

 死者達の色で埋め尽くされ

貴女は始めて気が付く

 私もあの中にいることを

貴女の隣に残されたのは

魂の希望が 彩り鮮やかに輝く

 眩しい一枚の絵

その絵を胸に

 貴女は現実へと戻って行く


私は貴女と出逢い

 癒されたから

  未来へと歩いて行ける

だから貴女のために祈り

 見守り続けよう


2人が心を通わせた

 一時の幸せが

いつか

 懐かしい想い出になって

  話せる日まで

純白に輝く未来で

 いつも笑顔でいられるような

大きな幸せが

 貴女の許に舞い降りる日まで


黒く優しい天使達が

 安らかな魂たちの未来を望んで

螺旋を描いて進む死者達の

 歩みを見守るように

私も貴女の幸せを願い、

 見守り続けよう

温かい笑顔で

 眩しく煌く明るい日々が

その胸許に息づき始めている



-----

昔見た夢のお話し

夢は、『貴女』の目線で見ていました。

それを『私』の視点に変更して描いています。

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