19才・夏休み

野風 菜々

第1話 夏のはじまり



夏休み前、進学でK市に行った親友Y美から電話があった。




『夏休みの間、実家に帰るから、下宿の部屋を自由に使ってもいい。』と言ってくれてる友だち♂がいるの。こっちに遊びに来ない?




K市は関西の港町。

ホイホイ、誘いに乗った。




友だち♂の部屋は真新しく、しかも広かった。

わたしとY美は、嬉々として

19歳の夏休みのスタートを切った。



交代で掃除して

交代で料理をして



自由な時間には


アイドルごっこや

洋画を真似たストリッパーごっこをして遊んだ。


野良猫に餌をあげたり

県内プールに行ったり


いつも2人で笑い転げていた。





そして、夕方になると

一緒にバイトに行った。


毎日が、バカみたいに楽しかった。

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