第17話生徒との交際問題。

「お早う御座います」


生徒達の挨拶の声。


「先生。先生に一つ聞きたい事があります」


思い切って、新葉は先生に声を掛けたのだ。とても恥ずかしくて、穴があったら入りたい位の気持ちを沈めて聞こうとしたのだ。


「おっ。何だ林。言ってみろ!」


杉浦先生が答えた。


「先生。五年生の担任の大岩心護先生ってどんな先生なんですか。教えて下さい」


新葉は杉浦先生に聞いてみた。


「どんな先生って言ってもなあ。明るくて気さくで生徒からも慕われる良い先生じゃ無いか?」


杉浦先生は答えた。どうやら、先生から見ても良い先生に見えるらしい。だとしたら、何故、五年生の子達はと言った疑問が残る。


「最近、大岩先生に何か変わった事は有りませんでしたか?」


新葉は質問して見る。


「最近」


言って、杉浦先生は職員室での大岩先生とのやり取りを思い出して見る。


「そう言えば、話掛けてもぼんやりしてたり、考え事をしている様子だった。確かに活気も無くなり、元気も無い気もした」


杉浦先生はそう答えた。やっぱり、そうか何かあると新葉は思った。


「じゃあ。先生は元々は良い先生で裏表が有るって訳じゃあ無いんですね⁈」


朝陽君が先生に聞いた。


「何だ。何だお前達どうしちゃったんだ。何故大岩先生を気にしてるんだ。そんなに気になるのか」


杉浦先生は不思議がる。


「先生には分からなかったんですか。人が変わっちゃったのか如何してなのか?」


生徒達が口々に言い出した。


「ああ、分かった。先生が大岩心護先生の様子を見て、聞いてみる。だから、お前達は色んな事を詮索するなよ。分かったな⁈」


杉浦先生は言って、そこを治めた。その後、生徒達は色々と調べ始めた。持ち合った情報を分かち合って報告し合った。


教室。三年H組。いつものメンバーで集まっている。そこには勿論新葉の姿も………………。


「調べて見たら、大変な事が分かったぞ。大岩先生の前の学校での過去が分かったんだ。生徒との交際問題。児童………………。言いたく無い。兎に角酷い事が書いてあったんだ」


神津大翔君は調べて来た事を述べた。

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