一家全員美男美女てどーなん?

任務の危険度のせいか今夜は猛り狂ったルフィに脚が閉じなくなるくらいめたくそにされ、ガニ股でよろよろ格納庫へ向かっている。



前方に絶世の美女と美少女を発見!!!!!!



ここは天国か?!?!あたし何時死んだの?!?!?!?



「お姉さま何でガニ股なの~?アハハッ」



「そらもう前から後ろからズッコンバッコン六時間ブッ続けで・・・ハッ?!」



ダブル美女の前に自我が吹き飛んでしまい、ただ反射的にセクハラするだけのおやじ()マシーンと化してしまっていた。



「フフ、お若いのね。うらやましいわぁ」



「今、縋りつこうとした若さが音もたてず灰燼に帰した所です」



「おかーさんカイジンてナニ?」



「うーん、怪しい人のことかしら・・・お母さん詳しくないの」



クッ、コレを返せってか?前々世より脈々と続く関西人のコスモよ、燃えよ!!



「ガニ股女怪人ナインペターン推参!おっきなおっぱいはねーがっ!」





・・・・・泣きそう。



「ウフっ、楽しい人でよかったわ。今日はお願いね?」



「はっ、・・・お願い、でありますか?」



「実戦があるなら、って新装甲の試験をお願いしているの。知らないってことは、きっと気にしなくていいってことだわ。ごめんね、混乱しないで」



「お姉さま、あたし死ぬの」



は?


少女の唐突な物言いに現実感を失い、思わず手を取り合って見つめ合う。


目の高さが同じすぎて悲しい。



突然、前世の感覚・・・超銀河、銀河団を超える広範囲な宇宙の距離感が蘇る。



「あなた・・・おかあさま?」



おもわず呟く。


おそらく人類においては宇宙的最大版図を手にした超銀河団の女帝でありぼろい定食屋の住み込み給仕であり・・・兎も角、今も続々と生み出され続けているであろう彼女の娘たち(美女)の男の趣味がわるいのは全てこの女帝「おかあさま」の所為である。



「子供はつくれないわ。お母さんにはなれないのよ、だって今日・・・今日はいちごのケーキを食べてお祝いする日に変わった。今変わったの。え?お兄様・・・なにその女あたし知らない」




ヒィッ!



吸い込まれるような暗黒の憎悪に恐怖し、手を放す。



「ごめんなさいね~、この子朝から死ぬ死ぬ言ってて・・・こんどはケーキですって?もう、行くわよ。それでは、ね」



まーあたしもさっきまで死ぬ死ぬ星にいたし・・・あ、お辞儀だ。おもわず返す。



数歩すすみ、お互い振りかえってまたお辞儀。



前々世ぶりじゃんクッソ懐い。しかもむちゃくそ和む。




あれ?ガニ股治ったわwww



脚が閉じると、カカトを正中線に降ろしてまっすぐに歩ける。


コレよコレ、ケツ振りながら立てる小気味よいカカトの音がデキる女感を演出してくれ・・・



「きみ、ハマミ中尉だろ、まちたまえ」



おっさん臭さが違和感なイケボに振り向くと、そこには腰が抜けるほどの美男が。



え?やっぱあたし死ぬの??



「・・・あっ、あなた民間人では?なぜ戦艦に乗っている」



そいえば美女少女に誰何西瓜忘れてたはwww



「私は軍属だ。技師をしている。今回の新型リーゼの盗難にかかわった被疑者家族として乗船しているのだ。そのような些末事はどうでもよろしい!」



些末事wwwざけんなクソが、こっちはそれで命掛けんだよ。



「君は使者として敵艦に赴くらしいではないか。その時にだな、恐らくはカタパルトデッキから格納庫を経由しブリッジか艦長室へと誘導されると思うのだが、敵の新型を見かけたらこのカメラに収めてきてほしいのだよ、映像を」



イヤリングほどのアクセサリーカメラを渡される。



軍属つったって非戦闘員に任務が漏れてるとかダナーンズ大丈夫かよ・・・いやダメだろwww



「は、謹んでお断りいたします」



受け取り、踏み砕く。


こんなん付けてちゃ、相手がマトモ素面なら生きて帰れねーですわ。



「なっ!私は階級的には大尉権限だぞ、命令と・・・」



ナニをしたいのか伸ばされてきた手を両手で掴み、体軸の外側へ撚りつつ膝の裏に足をかけて引き倒し、拘束する。



うわ、枯草みたいにキレイに倒れた・・・ほんとに民間人じゃん、乗せるなよこんなん。



「こちらハマミ中尉、督戦部警備課へつないで。え?憲兵みりぽ??とりあえず4FD6地区24通路にてレーイチマルが進行中。10秒で確保に来られたし」



「クソッ、わかった!わかった!!ツァイじゃなく敵の新型を持ってきてくれ!それならいいだろう!!」



学者並みに・・・いや、常識の理解や他者への想像力は専門性や職能外、個人の資質の問題か。



「は、大尉殿。受けかねます。本作戦の責任者に御請願ください」



美男子なのにこのポンコツさ・・・ジュリアンと悶着あった少年と似てる、つか同じカオじゃんw




駆けつけた艦内警備隊に事の次第を簡潔に話すと、イケボ美男子は薬剤を注射され袋につめられて搬送されていった。



あたしも格納庫駐在のメディックにチェックを受けるよう指示・・・要請され、簡単なテストの後、ゼロG庫内の駐機ハンガーへ飛ぶ。




「ハマミ!なぜ・・・どうして来た」



別のハンガーからルフィが飛んでくる。



どうしてどうやって、って・・・人呼んで解縛ほどいてもらったのよ」



「あのカッコウで他人を呼ぶか・・・大胆不敵もいい加減にしろ」



キス。



挿さっている数々のモノを抜かれた時、絶叫と共に形のあるモノないモノいろいろ漏らしてしまったのだが、「ああ、育児中なんでヘーキです俺」て爽やか笑顔で片づけてくれたイクメンの存在が眩しかった。



しかし、育児中て・・・いや、邪念は払え。もう作戦中やぞ。



しかし、こんなベタベタぶちゅぶちゅしてていいのか?ダナーンズ・・・軍隊だろココ。








だから戦闘機盗まれたり脱走されたり美少女が強姦殺人されかけたりすんだぞ。



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