最弱だった僕は転生したら最強の家系に生まれ無双?するそうです。
四宮糸葉
第一章 幼少期 剣術と魔術の修行・家庭教師編
第1話 私の名はコウカ・グノス・アシテレア!
僕は生まれつき、体が弱く、もの心がついた頃から病院にいた。そのため、学校にはいったことがない。
僕の病気は原因不明らしい。体が細く、触っただけでも折れそうな程に。どうして、僕の体はこんなにも体が細いんだろうと思う。痛みはある?と聞かれたらある。いつもじゃないけど激しい痛みがか全身を襲い、吐いたりもする。大量の薬を使って、和らいでいる。
僕の体が調子いいと車椅子に座って、看護師さんと一緒に中庭に行く。これが唯一の楽しみだ。外の空気を吸えるから。
中庭に行くと決まった場所にいつも車椅子を止めて、みんなを眺める。ここの病院は、怪我した子どもや病気を持った子どもたちを預かっている。他の子たちはボールを蹴ったり、投げたりしたり、おいかけっこしたり、かくれんぼしたり色んな遊びをしている。
僕はみんながしているような遊びはできないからただ、眺めているだけ。看護師さんは僕とお喋りをしたり、絵本を読んだりしてくれる。
そんな中、1人の彼女が僕に話しかけてきた。
「ねぇ、あなた。あなたはみんなと遊ばないの?」
「僕?僕は、歩いたり、走ったり出来ないからみんなとは違う遊びをするんだ。」
「そう…寂しくない?」
「寂しくない……と言ったら嘘になるかも。」
「だよね。あなたをたまに見かけるけど、いつも1人でいるんだもの。まぁ、隣に看護師さんがいるけれど。ねぇ!良かったら、私と友達にならない?きっと、楽しいわよ!」
「え…友達?君と?」
「うん!」
「友達…友達かぁ…」
生まれて初めて友達ができて、嬉しかったのか僕は泣いた。
「あれ…なにこれ…なんで…涙が…痛くも苦しくもないのに…」
「は!?大丈夫!?」
「ごめん……僕……初めて友達が出来たから……嬉しくて……」
「そうなのね。よしよし、これから、私があなたの友達よ。入院生活、楽しんでいきましょ。」
「うん!」
彼女は僕に優しく抱いて頭を撫でて、僕はその中で眠った。恐らく泣いて疲れたからだろう。
その日以来、彼女と僕は遊ぶようになった。彼女の年齢は16歳で2年前に癌を発症して、治療している。
彼女と友達になり、しばらく経った。
「来月、あなたの誕生日ね!何が、欲しいものとかない?」
「え、欲しいもの?そうだなぁ……なんだろ……いっぱいありすぎて…あはは…」
「そうなんだね。」
「うーん、あ!そろそろ寒くなるからマフラーが欲しいな。マフラーって暖かいじゃん?してるだけで体がポカポカになるから好きなんだ。」
「マフラー!いいわね!じゃあ、マフラーをプレゼントしてあげるね!」
「やった!楽しみにしている!」
僕の誕生日が近づく。
「もうすぐ完成するぞ。あの子、どんな顔をするかな。楽しみ。うふふ。」
「あら、その編み物どうしたの?」
「あ!先生!これね、あの子にあげるの!もうすぐ完成するだ。編みマフラー!」
「あらぁ、凄いわね。編みマフラーだなんて。どこで覚えたの?」
「本を見て勉強して編んだんだ。私は暇人だからね。」
「そう。それは、楽しみね。」
「うん!」
そして、僕の誕生日の日になった。誕生日会は夕方18時に行われる。
朝と昼は調子良かった。だけど、午後14時を回ると珍しく雪が降ってきたと同時に僕の体の体調は悪くなっていた。
全身が痛くなり、吐き気、目眩、痙攣が起きた。先生たちは急いで、対応したが、遅く、僕は死んだ。
友達だった彼女は僕を見ていた看護師から知らされて、ひどく泣き落ち込んだ。らしい。編みマフラーというと、完成していて、あとは渡すだけだった。その編みマフラーは僕の遺体に巻いた。
ちなみに、僕の両親はと言うと、あの人たちは仕事優先で、病院に全て任せていた。亡くなったということを知らされて両親たちはどんな顔をしたんだろうか。ろくに、見舞いとか来ないし、僕のことなんてどうでもいいと思ってるに違いない。きっと、葬式にも来ないだろう。まぁ、それもどうでもいいや。死んじゃったんだし。
あぁ、つまんない人生だったな。もっと、友達を作って、いっぱい遊んで、走ったり、かくれんぼとかしたり、たまに喧嘩したりとかしたかったな。はぁ……あ……あのお姉ちゃんの編みマフラー貰いそびれた。楽しみだったな。本当に残念だ。もし、生まれ変わったら健康な体を手に入れて、いっぱい駆け回って、冒険とかしてみたいなぁ……
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
視界が暗くなった。そして、しばらくすると、何やら話声が聞こえる。
「……!」
「……!!!」
「……」
なんだ……騒がしいな……視界がぼんやりしていてあまり見えない……というか……僕死んだはずじゃ……なんで、生きている?
「……」
「…………」
「…………!」
どうやら、複数人いるらしい。男と女それぞれ、複数人。
徐々に視界があかるくなり、ぼやけもなくなった。
ん?誰だ?赤髪の男性に金髪の女性。どちらも若いくて美男美女だ。
金髪の女性は息が上がっていて、汗がかいている。そして、僕をじっと見ている。赤髪の男性も僕をみていた。だれだ。この人たち。知らない。
「初めまして、コウちゃん。私はあなたの母、ラウラ・グノス・アシテレアよ。」
へ?コウちゃん?なに?誰の名前?いや、僕を見て、話しかけているな。
「俺はお前の父親。ダグラ・グノス・アシテレアだ。よろしくな。お前を一人前の大人に育てるからな。ちなみに、お前の他にも姉ちゃん2人兄1人いるんだが、もう、眠ってしまったから明日、紹介するな。あ、そうだ。言い忘れた。お前は女の子で正式の名はコウカ・グノス・アシテレアだ!」
え……僕の名前……コウカ・グノス・アシテレア……って言うの?もしかして……うそ……僕……転生しちゃったーー!?しかも、女の子ー!?性別も男の子から女の子へと性転換した。
こうして、死んだはずの僕はコウカ・グノス・アシテレアに転生して、これからの人生を歩むのだ。ワクワクが止まらない。今回の体は健康体であってほしいな!!!
最弱だった僕は転生したら最強の家系に生まれ無双?するそうです。 四宮糸葉 @itoha_shinomoya
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