第23話 魔法使いの里

 キャンプを終えたアリシア達は魔法使い達が住むという場所まできたがあるのは木々と小さな岩だけだった。

  

「何もないよ?」

 

 ナディアがそう言うとソフィアが岩に刻まれた文様を見て結界が張られていることに気づく。 

 

 ソフィアは結界を一時的に解除するように念じた、すると魔法使い達の住む里への草で出来た門が現れる。


 アリシア達は中に入ると魔法使いの里を見た、前方に巨大な木があってそれを中心に小屋が幾つも建てられていた。アリシア達は前方の木に向かって歩きだした。


 木の前は広場になっていてそこには大勢の魔法使い達がいた。


 魔法使い達がアリシア達に気がつくと魔法使いの1人はどうやって中に入って来たのかをアリシア達に聞いた。


 ソフィアが自分が魔法を解いた事を告げると別の魔法使いが誰に魔法を教わったのか聞いた。 


 ソフィアはマリオンの名を挙げた、すると魔法使い達がどよめいた。

 

 「あの異端児マリオンの、、、、。」


 「始祖オーラム様の教えをやぶり里を去ったあのマリオンのか」 

 

 どよめいている魔法使いの中の1人が何の用があるのか聞いてきた。


 アリシアは帝国の戦いに助力してくないかを聞いたが魔法使い達は言った。


 「私達は人同士の戦いに参加することは禁じられている。」


 「マリオンの弟子であるお前さんは魔法を無操作に扱うかもしれんがワシらはオーラム様の教えにしたがわなけらばならん」


 そしてアリシア達に里から即刻でるように言った、魔法使い達への説得が難しいと感じたアリシア達は諦めて去ろうとした、その時中央の木にある家から1人の老いた魔法使いが現れた。


 「大老師様!」

 

 大老師と呼ばれた魔法使いはアリシア達を自身の家に招いた。


 招かれたアリシア達は家の中へと入っていく、中に入ると大老師と呼ばれた魔法使いは自身の名を告げた。


 ペレィヴアと名乗ったその魔法使いはマリオンの師である事をアリシア達にはなした。


 ソフィアははマリオンが何故異端児とまで言われているのかをペレィヴアに聞いた。


 マリオンはまだ魔法使いの里にいた頃森へ迷い込んだ1人の男を助けて魔法使いの里にいれた。

 マリオンと男は親密な関係になった、男は魔法使いの里を出てマリオンと2人で暮らそうとはなした。


 しかしマリオンは里の戒律を守るため断った、男は里を出た、しかしマリオンが忘れられなかった男は再び森に入って来た。


 男の様子を魔法の鏡で見ていたマリオンは男と暮らす事を決心したが男はやって来た山賊達に殺された。


 怒り狂ったマリオンは里を出て山賊達に魔法を使い焼き払うとその仲間達のアジトまで行き山賊達を魔法で皆殺しにした。


 そして師匠であるペレィヴアにその事を話して里を去っていった。


 その話をしたペレィヴアは続けて言った、自身や里の魔法使い達が戦いに参加することは出来ないが幾つかの魔法を教える事は出来るかもしれないと。


 ソフィアは魔法を短期間で覚える事は可能なのかを聞くとペレィヴアは里の外れにある知識の泉に入れば魔法を覚えることは出来ると話した、ただどの魔法をどれだけ覚えれるかは泉に入った者の才能に委ねられている事もはなした。


 ペレィヴアはソフィアだけでなく銀の民の血を引くアリシアとシエナにも魔法の才能がある事を見抜きソフィアと共に泉に入ることを勧めた。


 泉まで案内されたアリシア達は泉に入るすると、三人の頭の中に次々と魔法が刻まれていく。


 究極の破壊魔法メテオストライクも三人の頭の中に刻まれていた。

 しかしそれでも三人だけでは帝国軍の敵の全てを相手にするのは難しい、そう思っていたアリシア達にペレィヴアは言った。

 

 「この森の近くにある山には古きドラゴンの一族のいるという、ドラゴン達の助力をもし得られればどんな国の軍にも負けないじゃろう、可能性は低いかもしれんがのう」


 そう言ってペレィヴアはドラゴン達の居るはずの場所を地図に記してくれた。


 アリシア達はそのドラゴン達に会い行くことに決めた。


 里を出て次の日森を抜けた時、セレディア王国の兵士がアリシア達を待っていた。


 ソフィアは帝国の軍が迫った時の為にアリシア達にドラゴン達と会うのを任せて自身はセレディア王国の王都へと向かうと言った。


 アリシア達とソフィアは一度別れるとアリシア達はドラゴンの一族が住む山へと向かった。

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