第40話 内緒の訓練 ★リオ SIDE
スタンピードから数日経ったわ。今日はアルフ様の訓練がお休みだと聞いて、数日ぶりに魔導師団の練習場を訪れていた。
相変わらず魔道師団の方々は優しく迎えてくれてありがたいわ。あら?デュークは珍しく居ないようね。魔導師団の中では目立ちやすい、大きな体だから探しやすいのだけど見当たらない。魔術師達は基本的に細身な人が多いからね。
今日は動かない的のある『旧練習場』で、隠密魔法をかけた状態で超級魔法をこっそり練習しようと思って来ているのだ。カミルからは目立たない様にコッソリやるならと許可を貰っている。使えると分かっているのに使わないなんてツマラナイもんね。カミルは呆れてたけど。
あら?隠密魔法を使って『旧練習場』で練習するなら、アルフ様がいらしても問題無かったのでは?と今更だけど思ってしまったわ。
超級の攻撃魔法は、的が耐えられない可能性があるとカミルが言っていた。壊れても困るので、消去魔法を的に纏わせて撃ち込む事にしたんだけどね。この時点で、隠密魔法を含めると、同時に2つの魔法を展開している事になる。更に超級魔法を撃ち込むのだから、合計3つの魔法を同時に使うのだ。さすがに集中力が試されるだろう。
取り敢えず、イメージしやすい属性を撃ってみようかしら。うん、問題無く扱える。昨夜イメージトレーニングしたからイメージが湧かなくは無いのだが、何となく不安だったのが超級闇の攻撃魔法だ。前にデュークが言っていた、対象の中から爆ぜるアレである。的に纏わせている消去魔法も闇だからか、ただ単に発動してないのか分からない。パシュンと音がして消えている……
他の魔法は手元から放って的まで向かって行くのが見えるので、発動したのが確認出来るのだが、闇の攻撃魔法は的に直接かけるのよね。消去魔法は闇では攻撃出来ないのかしら?んー、分からないから後でデュークに聞いてみましょうか。
他の超級魔法は問題無いので、残りの時間は体に覚え込ませる為にも、発動を少しでも早くする為にも、何度も何度も繰り返し撃ち込んで行く。今日は好きなだけ『旧練習場』を使う許可を取ってあるので張り切ってやるわよ!
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