第17話 一心不乱💀💀💀💀💀

 ルフィが苦しむ姿を見ながら、周囲は一瞬の静寂に包まれた。誰もが何が起きたのか理解できず、混乱が広がる。私はすぐに周囲を見渡し、逃げた真犯人を追うために行動を開始した。


 しろあと記念館の廊下は薄暗く、急な階段を上がった先には、江戸時代の浮世絵が飾られた展示室があった。逃げた影がそこに入っていくのを見逃さなかった。


「待て!」と叫びながら、階段を駆け上がる。心臓が高鳴り、足が震える。しかし、真犯人を捕まえるためには恐れを捨てるしかない。


 展示室に入ると、薄暗い中、真犯人の姿はもう見えなかった。ただ、かすかに響く足音が、さらに奥へと続いている。私はその音を追い、部屋の奥へ進んだ。


「逃がさない!」と意気込んで進むが、真犯人は逃げるのが得意なようだった。次の瞬間、廊下の端から突然出てきたのは、覆面をしたままのルフィだった。彼はまだ悶絶していたが、目には決意が宿っていた。


「そっちは危ない、早くこっちへ!」と、彼は指をさした。私は一瞬躊躇ったが、次の瞬間、廊下の突き当たりから再び足音が聞こえた。真犯人が戻ってきたのかもしれない。


 私たちはすぐに隠れ、心臓が高鳴るのを感じながら、真犯人の動きを伺った。彼は展示室の窓から逃げようとしていた。窓の外には街灯の光が漏れ、真犯人の影がはっきりと映る。


「今だ!」私はルフィと合図を送り、一緒に飛び出した。真犯人は驚き、窓から顔を引っ込める。私たちはその隙に一気に距離を詰めた。


「逃がさない!」ルフィが叫ぶと、真犯人は振り向き、銃を向けてきた。しかし、その瞬間、ルフィは身をかわし、もう一度ハンマーを振り下ろす。


 だが、真犯人は素早く後ろに飛び退き、さらに逃げようとする。その背中を私は追い、心の中で勝利を確信した。次の瞬間、真犯人が転倒し、銃が地面に落ちた。


「これで終わりだ!」私たちは彼を捕まえ、しっかりと拘束した。高槻城三の丸跡の静けさの中で、真犯人の正体が明らかになるのを待っていた。どんな真実が待ち受けているのか、心がざわめく。


 私は真犯人を押さえつけながら、ルフィと共に周囲を警戒していた。すると、突然、館内の明かりが消え、暗闇に包まれた。


「何が起きた?」ルフィが不安げに呟く。直後、廊下の奥から銃声が響き渡り、次々と悲鳴が上がる。


私たちは急いでその方向へ駆け出した。廊下の突き当たりには、展示室の壁に背を向けた5人の訪問者が倒れていた。いずれも一瞬のうちに命を奪われたようだ。薄明かりの中、彼らの表情は驚愕に満ちていた。


「急げ、誰か助けを呼ばなきゃ!」私はルフィに叫ぶ。彼は頷き、私の指示で一人を確認しに行く。


その瞬間、背後から再び銃声が響いた。私たちは身を屈め、さらに隠れる。真犯人はもう一人いるのか?目を凝らし、静かに動く気配を探る。


「逃げろ!」と叫ぶ声が廊下の奥から聞こえた。私は再びルフィと目を合わせ、互いに頷いた。真犯人を追い詰めるしかない。


進むにつれ、館内には緊張感が漂う。廊下を駆け抜け、暗闇の中、次第に明かりが戻ってきた。そこには、倒れた5人の他に、さらに2人の訪問者が震えているのが見えた。


「安全な場所に行こう!」私たちは二人を促しながら、急いで館の外へ出ることにした。状況が不明なままでは、さらなる被害が出るかもしれない。


館の外に出た瞬間、誰かが後ろから襲いかかってきた。反射的に身をかわし、ルフィがその攻撃を受け止める。その隙に、真犯人の影が混乱の中で逃げ去っていった。


「くそ、逃がしたか!」私は怒りを抑え、ルフィに向き直る。「急いで警察を呼ぼう、他の人たちの安全を確保しなければ!」


 犠牲者プロフィール

 1. **佐藤直樹 **

- 年齢: 42歳

- 職業: 歴史研究者

- 特徴: 高槻の歴史に詳しく、特に江戸時代の資料に情熱を注いでいた。家族とともに訪れていた。


2. **鈴木恵子 **

- 年齢: 36歳

- 職業: 地元の小学校教師

- 特徴: 学校の歴史授業のために訪問。子どもたちに地域の歴史を伝えたかったが、運悪く事件に巻き込まれた。


3. **田中健太 **

- 年齢: 29歳

- 職業: 大学生

- 特徴: 高槻の文化を学ぶためのフィールドワーク中。友人とともに訪れていたが、突然の悲劇に遭遇した。


4. **山田さやか **

- 年齢: 55歳

- 職業: 地元の観光ガイド

- 特徴: 高槻の観光名所を案内する仕事をしており、知識が豊富。地域の歴史を広めるために尽力していた。


5. **中村修司 **

- 年齢: 48歳

- 職業: フリーライター

- 特徴: 地元の歴史や文化をテーマにした記事を執筆。取材のために記念館を訪れていたが、命を奪われた。


 その瞬間、背後で再び銃声が響いた。館内からの悲鳴と共に、私たちの戦いは続いていた。これ以上の死者を出さぬよう、全力で立ち向かうしかなかった。

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デスペレート・シチュエーション① 高槻殺人事件 犠牲者11人 鷹山トシキ @1982

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