第二章 迷宮都市ギデオン
第24話 馬車の旅
あれから1週間じっくりと魅了のスキルをグストロに使っていた影響でこいつは完全に俺の手駒となった。そしてこの姿も暫くいいかなと思いながら元の姿に戻る事にする。
《スキル<変化Lv3>は<変化Lv10>に上昇しました》
《スキル<変化Lv10>を習得した事により新しくスキル<変身Lv1>を派生習得しました》
それからいくつかのスキルがレベルアップしたり新しくスキルを習得したと言う事もありそしてこいつで何か出来ないかと言う事で、やってみたが一週間でこいつを堕とせるとしたらこの無能と思いかけた姿もかなり使えそうだよなぁ
まぁでもこれって使えるからどうなのって話なんだよなぁどうせこの形態だったら戦闘とか不可能だし何か一芸に秀でたのが無いと一々使う気にもならないんだよなとか考えながら適当に本を読み漁っていたらこの周辺にある町の情報が載っている本が有った。
それによるとここから北に100㎞程離れた所に迷宮都市ギデオンと言う場所があるらしくこの迷宮は魔石等も落とすが魔物が弱く多様性には飛んでいるがその分魔物のスキルが低かったり持っていないスキルが在ったりとかなり初心者向けな事が分かった。
そうと決まれば速決断と今から一番早くに出る馬車で行くことにした。その前にギルドとかのお世話になったところで挨拶をしてからその迷宮都市と言う場所に出発する事にした。
「なぁこれから暫くこんな感じなんだし折角なら自己紹介位しねぇ?」
そう言いだしたのは、金髪に吊り目のイケメンで腰に掛けている短刀が俺でも分かる位に魔力を含んでいると言う見た感じ強そうな武器を持つその姿からはかなりの強者だと言う事が察せられる。そんな彼をレベル5まで上がった観察のスキルによって、この軽装の人物がかなり強いだろうと言う事が察せられる。多分今の俺なら繁殖産卵触手等のスキルを全部使ったらある程度は戦えるだろうが普通に翻弄されて殺されるかもしれないと言った感じが出ている。
「まぁ言い出しっぺで俺から、俺はバルタルだ職業は軽戦士多分スピードならこの馬車の中で一番早いんじゃないか?」
そう言うが全くその通りだ今ここにいるの乗客は俺を含めて5名だがその中でも純粋なスピードならこの馬車の中で一番早いと言う事が理解させられる。
「それじゃあ次は私ですかね?私はアリアナ見ての通り職業は魔法使いです特に雷電魔法が得意ですね」
この人も個性が出ていて、全身を覆うローブの隙間から見えるのは何とも儚い系の美少女でそれに似合わぬ燃える様な赤髪を携えていた。その全身から溢れる魔力量自体は俺以下と言うイメージしか湧かないがその内に宿っている魔力は俺の倍くらいの魔力は有るんじゃないかと思った。
「私はラ・ミルドラと申します。ラバル教の教徒職業は僧侶となります」
「あぁあのラバル教か」「これは心強い」「僧侶と言う事はまだ半人前と言う事で?」
他の人々がそういうと同時にラ・ミルドラの方も「えぇそうなんです私はまだ未熟であと数レベルで転職が可能になるんです」
「それは凄い」「見たところ15才位の年齢なのに随分優秀な方ですね」「えぇ努力すれば必ずなれる職業とは言えその歳で至るのは随分と才能がごありで」
等々彼女を褒めたたえる言葉がこの馬車の内部に漂っていて俺はそのラバル教と言う物がどんなものなのか興味が湧いた。
「すまんが、ラバル教と言うのはどういう物なのだ?あの町のギルドの資料室等では見かけなかったが」
「それなら僭越ながら私が説明いたします。
ラバル教とは大昔の英雄のお力を現代まで継承するために作られた宗教で、この辺りの地域を支配していた吸血鬼アルバント・ヴァルドラ―ドと言う吸血鬼と一対一で倒した英雄なんです。
そしてその方が僧侶の回復魔法や適性が高い再生系スキルと強化魔法を駆使して武術で敵を倒すと言うお方でしてその戦い方を現代まで継承するためにこのラバル教は存在しているのです。
因みにこういった感じの宗教は世界各地にあるそうなんです。
協議と言った者は無く宗教とは名ばかりの戦闘集団ですけどね。それもあって教会と言う物も殆どなく戦闘技術を磨いて彼の英雄アレルサント・アンデルセンの様な戦いを身に付けよと言う物ですね。その影響もあって私自身ある程度の戦闘は熟せます。まぁゴブリンの1匹2匹位が関の山ですけどね。」
何とも苛烈な宗教だなとか思いながら通りで筋肉とか付いている訳だと思いながら次の人が自己紹介を始めた。その人物は表情とかにもこれと言ってここが個性的と言うのは無いがそれ以上に常に笑顔を絶やさずニコニコとしている顔に若干の不気味さを覚える
「私はこの先の迷宮都市ギデオンで宝物取り扱いの店バラガルと言う店を出しているベストラと申します今回は、此方の迷宮に勇者様方が来られるという噂を聞きまして、急いで参った次第です。この程度でしょうか?何分戦闘力も無く出来る事と言ったら金勘定と商売位です」
そう言うと同時に皆は「やはりそうですよね」だとか「まぁ分かるわね」や「私は勇者様方を視れたのですがかなり強そうなお方でした」だとかの噂で持ち上がっていた。
「じゃぁ最後に俺が、俺はあ~さっきのベストラが言っていた勇者の一人だった幸田哲郎と言うまぁ勇者と言っても完全に分かたれたただのFランク冒険者だからそうしてくれると助かる」
「へぇFランク」「それにしてはかなり強いですよね」とか色々な事を言われながら自己紹介は終わって雑談に花を開かせる時が来た。
「そういえばあの町と言えば確か1週間くらい前にゴブリンの集落が落ちたそうですね」
「あぁでも珍しい事じゃないだろ?」
「まぁ確かにそうなんですが、キナ臭いことが有るんですよ」
アリアナとバルタルがそう話しているのに少しだけきになり俺も会話に交じってみる事にした。あのキング擬きの事は少しだけ可笑しいと思っていたし何か情報があるのか少しだけ期待していた。
「なぁそれ倒したのは俺なんだが、少しキナ臭い事があったんだ。それは初めは王種と言われていたけど蓋を開けてみればキングでそれも職業キングLv1を習得して<キング種>とか言う称号を持っていただけだからな」
「なるほどそう考えるとあの組織で間違いないんでしょうかねぇ?」
「あの組織?とは何なんだ?」
「あぁ分かりませんよね。それでは説明をしましょうか、その組織の名前は人工進化研究を進めていて人工的に王種を作り出そうと躍起になっている組織ですよ。それに貴方の話を聞いて確信しましたそのゴブリンはその組織が生み出したものだと言う事が、まぁ多分失敗作でしょうけどよく勝てましたね。
ですが本当のゴブリンキングはランクBの冒険者でも苦戦する相手ですから油断してはいけませんよ」
そう言う忠告と共に俺たちは色々話し合いながら静かに馬車の旅を続けていた。
あとがき
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