第8話 おでこがかぶれた、どうしよ?
(曲は近況ノートのリンクから聴いてください。近況ノートはこちら。
https://kakuyomu.jp/users/kyuno-kana/news/16818093090762203279 )
先週につづいてレコード話です。
わたくしのレコードはレトロ趣味のひとつとも言えるのですけれど、レコードで発表された音楽はレコードで聴くのが正しいありかたであるという原理主義のあらわれでもあります。
メタルは80年代が黄金時代と言われまして、レコードが命脈を絶たれようとしている頃でもありました。90年代に入るとレコードではなくなります。マニアックなレコード会社はCDとレコードを販売していましたけれど、レコードはマニアのためのものでおもに輸入盤です。
ウリ・ジョン・ロートは日本のレコード会社がマニアックだったからレコードでも販売していました。買ってもっているわけですけれど。
メタラーが歳をかさねて小金を稼ぐようになったものだからレコードの値段も高くなってきたと話しました。スラッシュメタルの人気がぶり返して、スラッシュメタルのレコードは総じてお高い。何万円もします。貧乏人のわたくしに買えるわけねえ。
メタルよりもっとポピュラーなビートルズとか名前くらいは誰でも知っているような、音楽ファンなら知らないと石を投げつけられるようなレコードも何万円もするのが当たり前です。たぶんレコードの時代は終わったと言って処分してしまった人たちが買いなおしているのでしょうね。知りませんけれど。
わたくしの守備範囲はメタルだけではありません。昔のハードロック、プログレッシブロック、フュージョン、ジャズとわりとなんでも聴きます。もちろん古い音楽なものでレコードを買って聴きます。
古いレコードでお安いとなると、ジャケットがボロかったり、スリーブといって解説が書いてある紙にシミができて黄ばんだり、レコード自体にカビが生えていたりと、衛生にうるさいひとには耐えられないことこのうえないブツを取り扱うことになります。
本日も買ったレコードを出したら盤面にカビが生えていました。クリームというバンドの「グッバイ・クリーム」というレコードです。有名なエリック・クラプトンがやっていたバンドです。
保存状態が悪くて新品で買った輸入盤レコードのジャケットにカビを生やした逸話をもつもので、カビが生えていたって気にしちゃいられないのですけれどね。あれは部屋自体が湿気ていたせいで、押し入れに入れていた布団やバッグまでカビにやられました。ひどいところに住んでいたものです。
レコードの盤面をチェックするのは聴くとき毎度のことですけれど、興味深いのがどこをどう見てもきれいで製造されたままというような状態のよいレコードでもブツブツプチプチとだらしなくノイズをさせるかと思うと、音飛び大丈夫かしらなんて心配になるような盤面のきたないレコードがCDみたいにクリアな音をさせてくれたりします。傷はやっぱりノイズや音飛びの原因になりますけれどね。
レコードはポリ塩化ビニルでできています。よく知りませんけれど、水で濡らしたくらいでびくともするものではありません。つまり? 汚れているレコードは水拭きしたってよいのです。たぶん食器用洗剤つけて洗ったって問題ありません。強者はたわしでゴシゴシこすると溝の中まできれいになってよいなんて言うのをどこかで見かけました。
わたくしは眼鏡拭きの帝人マイクロファイバーで水拭き乾拭きしています。水拭きのほうはよごれがこびりついて黒くなっています。ホコリは専用の道具で拭き取ります。
ライブ盤で即興演奏しまくってアルバムの演奏時間の何倍にもなってしまったくらいオープニングでシャベってしまいました。なんの話をしたかったのかも忘れるくらい長くなりましたから、オープニングはこのへんで。本編はみじかくて済みますな。ナイン・ウェイブズ、これからだぜ!
(1曲目)
マウンテン「ナンタケット・スライド」。誰も知りませんよね、マウンテン。聴いてみろ。
(ここで曲を聴いてください♪)
ライブ・バージョンでは30分以上あります。延々アドリブ演奏がつづきますよ。今はスタジオ・バージョン5分50秒で勘弁してやるか。
マウンテンは草創期のハードロック・バンドです、たぶん。ギターはレスリー・ウエストですな。太ったおっさんです。ウエストが太い。うまくないか。
ベースはフェリックス・パッパラルディ、アホそうな名前です。パッパラさん、音楽的には高度なことをやっているらしく、ベースにバッハで有名な対位法を採り入れているとか。わたくしにはわかりませんけれど。たしか歌もパッパラさんです。
アドリブ・パートを引っ張っているのもベースなのだそうで、ただのパッパラパーではありません。パッパラルディですけれど。
(おでこがかぶれた、どうしよ?)
おでこがガサガサになりました。ひどいところはかさぶたみたいになっています。ぎゃー、わたくしのチャームポイントがー! 嘘です。おでこは自慢できるようなものではありません。
がさがさになったものは、薬を塗っておけば治るだろってことで、皮膚科でもらったなんにでも効く薬を塗ることにします。
うん、なんとなく効いている気がする。
薬ってつけるのメンドクサイものですよね。忘れます。忘れたことに気づいてつければよいのですけれど、気づいても今日はいいかとなってしまいます。メンドクサイからですな。メンドクサイものは悪です。なんでも楽が一番。
薬も楽になればいいのに、漢字は似ているのですからね。頑張れ、あとは草冠を取ればいいだけだぞ。帽子を取るようにはいかないか。意味が分かりませんね。
そんな風に、つけたり忘れたりしていました。なかなかよくなるものではありません。
なんでですかねー、肌にトラブルなんていやぁねえー。年齢のせいかしら。14歳はそんな歳ではない。まだピチピチなはず。それはいいすぎ。ぷにぷにくらいですかね。
さあ、問題提起はしました。解決策をどうぞ。下の宛先までふるってご応募ください。古いか。今どきはハッシュタグをつけてツイートしてください。ツイートも古いのか。
時代はわたくしの嫌いな方向に進んでいますな。ツイートはツイートのままにしてくれ、ポストってなんだよ。赤いポストかよ、もう誰も使わないだろ。いや、まあたまには使うかもしれませんけれど。
郵便物は郵便局にもっていけばいいじゃん。ポストなくしてよくありません? 郵便屋さんも助かりますよ。ポスト寄って郵便物を集めなくて済みますからね。
(2曲目)
ビートルズ「プリーズ・ミスター・ポストマン」。小学校の音楽の教科書にも載っています。嘘です。
(ここで曲を聴いてください♪)
ちょっと待って、郵便屋さんと歌詞で言っていますな。郵便屋さんに襲われています。嘘です。
ビートルズ? コーラス・グループっぽいなと思いましたよね。カバー曲です。オリジナルはマーヴェレッツという女性コーラスグループが歌った曲だそうですよ。カーペンターズもカバーしています。
そんないろいろなひとがカバーするほどの曲? と思います。ウェイト・ア・ミニッツ、ミスター・ポストマンがウケたのでしょうね。知りませんけれど。2分しかないのに、つまらなくて聴くのがツラくなります。
(おでこがかぶれた、どうしよ?)
本題にはいってきました。おでこがかぶれたらどうする? 考えてくださいましたか。わたくしは考えました。自分のことですからね。ぽくぽくちーんですよ。
どうするか。原因を追究します。原因がわからずに対策なんて立てられません。わたくし科学者ですからね。原因がわかったら原因を断てばよろしい。簡単。原因にもよりますけれど。
では原因はなんなのでしょう。おでこです。おでこがかぶれています。なにかがついてかぶれますね。だんだんわかってきました。
わたくしは血行がよくなることはよいことだと信奉しています。お風呂に毎日つかっています。顔の血行もよくしようといって、顔もお湯につけます。
これです! 顔をお湯につけたら、前髪が濡れます。髪にはトリートメント入りのコンディショナーをつけて洗い流してあります。流したってぬるっとしたトリートメントは完全にはとれません。完全に取れたらつける意味ありませんしね。
コンディショナーが溶け込んだ水が前髪からおでこにおちてきて、おでこがかぶれるのです。さわったらぬるっとします。なぜいままで気づかなかった。よーし、わかった!
わたくしのナイスな推理によって原因がまるっとわかりました。原因がわかれば解決したようなものです。むしろわたくしが考えはじめた時点で解決していたと言ってよいようなものですけれどね。よっ、名探偵! 自分で言うしかないところがむなしい。
では、かぶれたおでこを救うにはどうしたらよいでしょう。簡単です。お風呂で顔を湯につけるのをやめるですな。血行はいったん犠牲にします。くすん。
念のため、髪を乾かしたあと、手を洗ってから水でおでこを洗うまでします。寝る前におぼえていたら薬をつけます。これでもうカンペキ。おでこは治ったようなもの。今週のナイン・ウェイブズも終わったも同然です。
(3曲目)
アウトレイジ「マイ・ファイナル・デイ」。アウトレイジも知っている人いないことでしょう。聴いてもいいんじゃない?
(ここで曲を聴いてください♪)
めづらしくジャパニーズ・メタルを選曲しました。スラッシュ・メタルです。ボーカルがメタリカのジェームスっぽい声を出していますな。
プロデューサーがステファン・カウフマンです。そうです、ドイツのバンド、アクセプトのドラマーだったひとですよ。知らないか。
アクセプトは、ボーカルがちんちくりんで、日本で人気になるにはボーカルをチェンジしたほうがよくない? といって伊藤政則というメタル・ジャーナリストの大物に相談しました。そうだな、チェンジだと言われて、ボーカルがトイレに行っている間に話は決まり、クビにしたのでした。ひどい。トイレに行くときは気をつけろ。メタルの教訓だぞ。
そのアクセプトのドラマーは腰をいためてプロデューサーになり、いい仕事をしました。で、このアウトレイジのアルバムもよい出来です。いい仕事しました2。聴いたらわかるように、歌詞は英語。ポーカルも悪くない。日本のパンドじゃないみたい。リフがつまらないのがスラッシュメタルとしては致命的ですけれどね。ほかのアルバムは知らん。
(おでこがかぶれた、どうしよ?)
まだ放送時間は終わってなかったみたい。わたくし、せっかちですからね。半分終わったら、終わったことにしてしまいます。
今年はもう終わりどころか、人生終わっています。って、わたくしいくつだよ。まだ14歳なのに人生終わったら、寿命28歳ですよ。そうかも。わたくしの時間は変幻自在ですからね。なんとでもなります。わたくしが死んだ歳が28歳だ!
おでこの話をしていたのでした。かぶれの原因は、たぶんトリートメント入りのコンディショナー、パンテーンだ! 間違いない。たぶんと言っておきながら。コンディショナーはパンテーンからTSUBAKIにかえます。ついでにシャンプーもかえます。
お風呂で湯船に顔をつけるのをやめて、風呂あがりに顔を洗うことでかぶれの原因を取り除いてやるっ。
はい、ということで、もう何日か実践しました。テレビの料理番組みたいですな。
おでこのかぶれは、よくなってきた気がします。でも、かさぶたみたいになったところはそのままです。ひどくなったところは治りが悪いのでしょうね。忘れなかった日は薬をつけて寝ていますよ。
わたくしが輝くおでこを取り戻す日がくるのを祈ってくれ。みんなの祈りが神に届くと信じているぜ。他人を当てにしているとも言いますけれど。他人は当てにするものですな、当てがはずれたら悪態つきますけれど。付き合いにくいひとですな、わたくし。知っています。
(おでこがかぶれた、どうしよ?)
(ここで曲を聴いてください♪)
アイアン・メイデン「ヘブン・キャン・ウエイト」を聴きました。ポップにしてハード、かっこいい。ベースのイントロからして気分を盛り上げてくれます。ダダダダン♪ ときてさっとボーカルがはいってくる。たまりませんな。
ライブ・バージョンで聴いてもらいましたよ。録音はイマイチ、演奏も出だしがぎこちなかったりしますけれどね、ライブだから。ユーチューブに映っているアルバム・ジャケットにデカデカと飛行機が飛んでいます。機材とスタッフとメンバーを乗せて世界をまわりました。エド・フォース・ワンと呼ばれていまして、操縦はボーカルのブルース・ディッキンソンです。なにやっとんねん。ブルースは航空会社に勤めるパイロットでもあるのだ。本当になにやっとんねん。
曲の中におおお、おおおおおーおお、おおおう♪ とシングアロングのパートがあって盛り上がります。みんなもライブに言ったら大声で叫んでくれ。スクリーム・フォー・ミーとブルースが要求しますからね。
今週は九乃カナのおでこがかぶれた、どうしよう問題を取り上げましたよ。わたくしの見事な推理でキュピっと解決しました。
みなさんも悩み事があったら九乃さんに聞いてみよう。きっとみちっと解決してくれます。あまり簡単に解決するものだから、なぜいつまでも悩んでいたんだぁーと後悔が襲ってくるかもしれません。
後悔は名探偵の仕事ではないから、教会で懺悔するか、メタルを聴いて心の平安を取り戻してくだされ。
来週はなにをしゃべろうか。思いついたときにしゃべるから、いまはわかりません! 来週をお楽しみに。ゴー・トゥ・ヘブン! 死んどるがな。
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