君のうしろ跡
內
1話 3人
女子中学生三人組は今日も仲良しだった。
彼女達の友情は永遠だと誰もが思った。
だけど、彼女達はそうは思わなかった。
私の名前は、志山なな。
私には親友が二人いる。
「なな、今日も可愛い〜〜」
りあがニコニコと笑いながら、私を褒める。
「ななはいつも可愛いでしょ。」
ひなたは真顔でこっちを見て言った。
「褒め過ぎだってば笑」
二人の発言についつい笑ってしまった。
二人の方が可愛らしいのに。
そう、この二人が私の親友だ。
私達は保育園からずっと仲が良い。
喧嘩をしたことはいくらだってあるし、一緒に泣いたことだって死ぬほどある。
だから今があるのだ。
「あ、そういえば今日小テストあるらしいね。
二人共勉強してきた?」
りあが自信ありげな顔をしながら、こちらに質問してくる。
「数学だっけ?私は勉強するの忘れてたな。
りあ勉強してきたでしょ笑」
私がそういうと、ひなたは言った。
「なな、勉強してない割には余裕そうだね」
「ふふん、よく分かったねひなた。」
「顔見れば分かるよ〜」
ひなたは全てを見通してそうで少し怖い。
「ひなたは勉強してきたの?」
「りあよりはしてないよ」
ひなたはりあの質問に対して冷たく言う。
いつからだろうか、ひなたはいつの間にかりあに対して冷たく振るうようになった。
私やクラスメイトには明るくて優しいのに。
二人の間に何かあったのか、なんて分からないし知らないけどなんだか嫌な予感がしてしまう。
「あ、ななチャイム鳴っちゃうよ。
早く教室に帰らないと!」
りあが慌てて言う。
「ほんとじゃん、じゃ帰るね!!」
私は急いで教室に戻り、授業の準備を行った。
ひなたとりあは同じクラスで、私(なな)は別のクラスだ。
1年生の頃は、三人とも同じクラスだったから
少し今でも違和感がある。
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