第7話  猫

ヨウイチは、また豊道公園のベンチに座り本を読んでいた。

チリンチリンと言う金色の鈴が鳴って歩いていくのが見えた。

その時、ヨウイチの脚に絡みついては、すりすりしていた。

ヨウイチは「お前、何処の猫だ?」と首元を撫でていると、ミャアと猫が鳴いていた。

ヨウイチは猫を持ち上げて、「はやくお帰り」と木が立っているベンチの後ろから、猫を逃した。

レイカが「ヨウイチ君、何をやっているの?」と後ろから声を掛けた。

ヨウイチが「うわ。レイカ何でこんな所に居るんだ?」と驚いていた。

レイカが「ヨウイチ君、さっきまで声を掛けようとしていたら、気づいていない様だったから」と話し掛けた。

ヨウイチは「さっき、猫が居たから気を付けてお帰りと逃したんだ」と話をすると、レイカが「へー、そんな優しい一面があるんだ。意外だね」と笑顔で話を聞いていた。

リンタロウが「また、お2人さんで何を話しているの?」と凄く楽しそうに話しているのを聞いていた。

ヨウイチが「全く、俺達の話を聞いてリンタロウはこんなところで何をやっているんだよ」と呆れていた。

リンタロウが「そんな冷たい事を言わないでよ。俺達、友達だろう」とヨウイチの肩を組んでいた。

ヨウイチが「これはこれで、また別だよ。全く俺達の話を盗み聞きするなんて」とちょっと嫌な顔をした。




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