第6話  あれ?

豊道公園で、メガネを掛けているヨウイチが居た。

ヨウイチは「ふぅー、これで小さい字も読めるようになったな」と嬉しそうにしていた。

レイカが「あれ?ヨウイチ君居ないな」と前から、レイカが来たのだが、豊道公園から出て行ってしまった。

ヨウイチが「あのさ、俺だよ」とレイカの手を握ると、レイカが「あなたはメガネを掛けているでしょ?誰?」と疑問に思っていた。

ヨウイチはメガネを取ると「俺だよ。俺がヨウイチ」と指を差していた。

レイカが「あれ?じゃ、何でメガネを掛けているの?」と声を掛けた。

ヨウイチが「ごめん。あの後俺は、本を読んでいて急に字が見えなくなって、目医者に行ったら近視だと診断されてメガネを掛ける様になった」と黒い四角い縁のあるメガネを掛けていた。

レイカが「ふーん。メガネを掛けると凄く秀才に見えて、頭良さそうに見えるね」と笑っていた。

ヨウイチが「あはは、そうだな。でも、今見えなくなったのは、本を読むときは目も時々休めなきゃダメなんだと思うって事を教えてくれたんだよな」とレイカに話をしていた。

レイカは「ふん、前向きに考えられていて凄いね。私は、その点でネガティブな面もあるから羨ましいよ」とヨウイチに話を始めた。

ヨウイチが「まぁ、長く生きていれば前向きになれる事もあるし、ネガティブになる事もあるさ」とレイカを励ましていた。

リンタロウが「良い雰囲気だな。お2人さん」とベンチの後ろから顔を出して笑っていた。

ヨウイチが「全くお前は、良い所で顔を出すんだな」とリンタロウに違う意味で感心していた。

リンタロウが「だって、授業つまらねーって言うからさ。俺だってつまらないから混ぜて欲しいもん」とヨウイチに話し掛けた。

レイカは「あれ?あそこに居るのは、ミチコかな?」とヨウイチと、リンタロウも、ミチコの方を見ていた。

ミチコが「たまたま見かけて、やっぱり1人じゃ寂しいもん」とリンタロウ達の方へと集まって来た。

レイカが「やっぱり、皆でワイワイして楽しんでた方が1人よりも楽しいよね?嬉しさ倍増」と喜んでいる様だった。

夕方になって、レイカは「ヨウイチ君、目をつぶって」と頼むと、ヨウイチは目をつぶり、レイカはヨウイチにキスをした。

レイカが「さようなら」とバイバイと手を振って帰って行くのを見ていた。



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