叡智の図書館
瑞葉
第1話 エルフの「聖地」
「痛っ!!!」
頭を押さえながら、気を失っていた少年は起き上がった。
そこはだだっ広い岩の空間だ。頭上の天井に星のように瞬くのは、ホタル石に違いない。
「ホタル石が、こんなにたくさん??!」
永遠の愛をエルフが誓う時、この石を相手に渡すものだ。
少年は喉がとても渇いていた。岩の空間のくぼみに水が溜まっている。少しためらったけれど、くぼみの水を手ですくって飲んでしまった。
水を産み出せる魔力はもう残っていなかった。
「ここは、お母さんが寝る前に聞かせてくれた『エルフの聖地』だよね。誰か、連れてきてくれたのかな。助かった仲間、いるのかな」
じわりと涙があふれる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます