第15話実験生活3日目、弟君の夢は綺麗な夢だ

「き、きじょうめる?」


「どうかしたか?」


「お前って姉ちゃんいる?」


「いるが、、」


「美人?」


「姉ちゃん以上に美人な人は見たことないな」




俺が好きな人の弟か、、そうか、、


「全面的に協力します!!その代わり!お前の姉さんについて教えてくれ!」


「・・・・そうだった!お前!姉さんに求婚した魔物だ!!!」


「お、知ってますか。俺も有名になったな」


知ってるなら話も早い。色々と教えて貰おう


「姉さんは!お前のせいで!」


「ど、どうした?」


「戦いに戦いまくってるんだぞ!!お前に一度負けたからって!」


俺じゃなくてドラに負けたんだけどな。なんかこいつ情報、おかしいな




「なんか情報がおかしいな。俺じゃなくてドラに負けたんだぞ」


「いや!姉さんは言っていた!私が殺しきれない魔物がいるのが許せないって!」


「ドラじゃね?ドラに一切攻撃通ってなかったし」


「違う!」






「落ち着いたか?」


「グゥ、、まさか魔物に諭されるとは」


「早くお前の実験内容を言ってくれないか?」


早く実験して、早く情報を手に入れたい!


「俺の夢は魔物に襲われない世界を作ることだ。だから最初に」


「最初に?」




「お前の血を調べさせてくれ」


「血?勝手にとればよくない?」


「取れないんだよ。血が、お前には血が流れていないから」


「流れてない?でも血を調べさせてくれって言ってるよな」


矛盾してないか?言っていることが




「一応色々な方法で調べられるんだが、、苦痛を伴うんだよ」


「そんな方法使わなくても、俺血を流せるぞ」


ガァン!


壁を強く叩き、拳を砕く


そして再生を一旦止める。すると


「血だ!」


ぽたぽたと血が流れてくる




「採血!採血!」


「・・・無能が来たな」


「注射器です!」


俺はこいつのことを無能だと思っているが、無能では無いかも知れないな


雑用特化の研究員かも知れんな


「君、痛くないのか?」


「俺痛覚ないぞ。痛みは感じない」


「そうなのか!それだったら色々と実験できるぞ!」






色々と見て思ったことがある


まず最初にこの研究している建物。外部からの情報を遮断している


本すら無い。あるのは研究結果の書類だけだ




次にここにいる研究員だ


全員、顔が死んでいる。多分左遷先じゃないかと俺は予想している


上からの無理難題を、無理やり実行させるところだとも予想してる


だって暴龍の隣にいる俺を誘拐しようなんて、頭がお花畑の奴しか考えないだろう




次は暴龍、ドラについての情報だ


ほぼ全員名前だけしか知らなかった


魔物の実験してるのに、最強の龍知らないって




外部からの情報を遮断している。暴龍について知らない


その二つの要因のせいで、ドラがどこまで暴れているのかが想像付かない


暴れまわって木城桜が殺されたら、俺は泣くぞ


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