愛ゆえに

愛美

愛ゆえに

愛を目の前にして


愛だと言えずにいる人間は


実に可哀想である


愛を自覚せず


愛を傷付ける


そんなことを軽々として良いものか


また、愛を意味の無いものだと言う人間もいる


そんな人間も


実は愛に飢えているだけなのかもしれない


自分で愛を見つけられなくても


愛からやってくることもある


それを受け入れようともせず


それを拒もうともしない


人間は実に恐ろしい


自ら罪を重ねていく癖に


人間は「後悔」という2文字を生み出し


これを頻繁に利用するようになった


「後悔してからでは遅い」と


口癖のように言う


わかっているじゃないか


ならなぜそこから進まなかったのか


それはその人にしかわからない


でもその言い訳を


しょうもない言葉で綴るなら


愛はもう二度と寄り添うことはない


自分も知らなかった自分の持つ愛を


次の愛へと繋げる


切り替えの早さだけは人間の良いところだ


愛の傷を塞いで


また次の穴を開けようとでもすれば


もうそこで終わりである


人間から愛をとれば


何が残るだろう


仮定、何も残らない


しかしそこから人間は育むことができる


自らの愛を


それまでに何年もの時間を費やすだろう


その分良き世界が形成される


動機など簡単である




愛ゆえにだ。


F i n .










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愛ゆえに 愛美 @hubuki0610

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