第4話:冷たいんだね、健斗。

「じゅ、じゅ〜ごさい?・・・15歳って中学生じゃん」」

「未成年じゃん・・・まずいじゃん・・・保護者呼んで来いよ!!」


「私の世界では15歳は立派な成人ですよ、だから大丈夫、ハグしたってチュー

したって・・・エッチだって」


「いやいや、そんなの君の世界だけでしか通用しないよ」

「ここじゃ、この世界じゃロリちゃんは未成年なの?」

「だから、軽々しくハグやチューなんかしたら青少年保護法ってので罪に問われ

ちゃうんだよ、ましてや勢いだけでエッチなんかしちゃったら・・・

俺は犯罪者・・・君のご両親にも申し訳ないし・・・」


「酔っ払って私をお持ち帰りしておいてですか?」

「・・・来いって言ったのは健斗さんですよ?」


「あのさ・・・悪い・・・酔っ払てって、な〜んにも覚えてないんだって・・・」

「でさ、覚えてないついでにひとつ聞いていい?」


「なんでしょ?」


「ロリちゃん?・・・君さ、人間じゃないのは分かったけど・・・」


「私、何度も同じこと言ってますけど・・・精霊のニンフだって・・・」


「そうだっけ?・・・とりあえずニンフっておネエちゃんのことはPCで検索して

調べてみるとして・・・もうひとついい?聞いても?」


「どうぞ」


「なんでさ、その異世界?とかってところから人間の世界に来たの?」


「来た理由は失恋です」

「好きな人がいたんだけど、フラれちゃって・・・どこかに傷心の旅に出ようと

思って・・・そしたら人間界に私と同じニンフが先にここに来てるって言うから・・・それで私も来ちゃったの」


「あ〜そうなんだ・・・失恋ね・・・一番傷つくんだよね、俺も経験あるから

気持ち分かるわ」

「失恋は可哀想だけど、だけど楽しかった時期もあったんだろ?」


「ありましたけど・・・」


「それだけでも羨ましいよ」

「俺なんかエッチもさせてもられないうちにトンズラされちゃってさ、預金まで

持ち逃げされてもう散々」

「今の俺はさ女性の匂いすらしないよ・・・心が乾ききってるんだ」

「潤いが欲しい・・・思い切りおネエちゃんを抱きしめてみたい・・・」


「あ、そんなことよりさロリちゃん、君より先にこっちに来てるって言うニンフ?

には会いに行かなくていいの?」


「どうしようか迷ってる最中です」


「そう、まあ決心がつくまで俺んちにいてくれていいけど、俺には関係

ないし君は俺の彼女でもないから、しばらくいたら出てってくれる?」


「出てけって・・・来いって言っといて冷たいんですね、健斗さん」


「いや〜このアパートって女性を部屋に連れ込むのは禁止だから・・・」

「しかも見ず知らずの女を家には置いておけないだろ?」

「ただゴミ箱で偶然知り合っただけだし・・・」

「それに俺は小心者だから、もしシラフだったら君をアパートに連れて

帰ったりしてないよ・・・」


「私に、よかったらだけど俺んちへ来てみる?って誘っといて?」

「ぜ〜んぶお酒のせいにするんですか?」

「お酒って人格変えるって言いますからね・・・」


「それを言われるとな〜」


「ニンフはイヤですか?・・・キラい?私のこと」


「いや〜どっちかって言うと好きかも、いや好きって言うか絶対大好きだと思う」


つづく。


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