【母子恋愛】39歳の別れ

佐伯達男

39歳の別れ

時は(2018年)の旧暦の七夕にあたる8月17日の朝9時過ぎであった。


場所は、エミフルマサキの裏口ゲート(いよてつ古泉駅よりの方)にて…


ゲートの入り口で、アタシ・しほこ(39歳)のカレシ・たける(22歳・会社員)がいた。


たけるは、アタシが17の時に産んだわが子であった。


たけるを出産した後、わけあって母子が離ればなれになった。


アタシとたけるは、実の母子であることを隠した状態で(将来結婚することも含めて)約6年間お付き合いをしていた。


だけど、それも終わりの時が来た。


アタシは、両親の知人夫婦からの紹介でお見合いをした男性(50歳くらいの会社員の人)と結婚する予定であった。


たけるは、まだこれから先がある…


たけるを思ってくださるカノジョはたくさんいる…


だけど…


アタシはまだ…


たけるがを好きなの…


実の母子であっても…


たけると結ばれたい…


たけるへの想いをますます高めたアタシは、気持ちがバーストしそうになった。


いよてつ古泉駅で電車を降りたアタシは、やや急ぎ足でたけるが待っている裏口ゲートへ向かった。


もうすぐたけるに会える…


急がなきゃ…


時は9時半頃であった。


8分袖のネイビーのペイズリー柄のワンピ姿で黒でピンクのハートマークがついているランジェリーバックを持っているアタシは、たけるのもとへ向かった。


アタシを待っていたたけるは、少しイライラ気味であった。


「かあさん!!こっちだよ!!」

「たける、ごめんね。」

「かあさんは、きょうはお見合い相手の人と会う予定じゃなかったのかよ!?」

「ごめんね…すっぽかされたの…」

「すっぽかされた?」

「相手の人がわざとすっぽかしたのよぉ。」

「それ、この前も聞いたよぉ…その前も…そしてそのまた前も…」

「ごめんね…きょうだけお願い…」


アタシは、たけるの前で両手を合わせて許してほしいと頼んでいた。


たけるは、ややしんどい声で『しょーがねーな…』と言うた。


その後、アタシとたけるは腕を組んでショッピングモールに入った。


ごめんなさい…


(お見合い相手)さん…


ウソをついてごめんなさい…


本当は…


(お見合い相手)さんと会いたくないの…


ところ変わって、ショッピングモール内にあるランジェリーショップにて…


アタシは、水着の品定めをしていた。


たけるは、店の外の方を向いていた。


店舗に陳列されている水着は、底値になっていた。


アタシは、どれにしようかなと迷った。


ネイビーレース、ネイビーボーダー、イエローフラワー柄、ブルーフラワー柄、ブラックボーダー…


「あ~ん、どれにしようか迷っちゃう~ねえたける、一緒に選んでぇ~」


アタシに呼ばれたたけるは、アタシと一緒にビキニの水着を選んだ。


そんな中で、たけるはイエローフラワー柄のビキニの水着を選んだ


「イエローフラワー柄ね…しほこもぉ…かわいい花柄のがいいかなぁ…と思っていたのよ…これにしようかなぁ…」


買い物を終えたふたりは、いよてつ古泉駅から下りの電車に乗って郡中港駅まで行った。


駅に着いた後、五色姫海浜公園へ歩いて向かった。


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


たけると一緒におててをつないで歩いていた時であった。


たけるがアタシの右手をギュッと強く握りしめた。


アタシの乳房むねの奥でより激しいドキドキが起こった。


どうしよう…


きょうは…


いつもとちがうドキドキがするので…


とても苦しいわ…


ああ…


(キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…)


ああ…


そんなに強く手を握りしめないで…


しほこ…


ああああ…


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


ヤダ…


どうしよう…


たける…


ダメ…


そんなに強く手を握りしめないで…


ああああ…


(キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


たけるは、さらに強い力を込めてアタシの右手を握りしめた。


アタシの乳房むねの奥で、ドキドキとした気持ちがさらに激しく高鳴った。


たけるは、アタシの手をさらに強く握りしめた。


アタシとたけるは、ドキドキとした気持ちに包まれている中で五色姫海浜公園のビーチに到着した。


アタシとたけるは、ビーチに着いたあともおててをつないで歩いた。


ビーチには、お盆で帰省している家族連れ・若いカップルさんたち・女子大生のグループたち・女子高生たちのグループなどがたくさんいた。


アタシとたけるは、ビーチから少し離れた場所にある松原へ行った。


松原に入った時であった。


胸の奥でドキドキとした気持ちが急激に高まった。


ふたりの気持ちは、バーストしそうになった。


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


ヤダ…


どうしよう…


アタシ…


たけるが着ている服の色でコーフンしちゃった…


たけるが着ているTシャツと短パンの色がエロティックな色であった。


アタシのドキドキとした気持ちがさらに高まったようだ。


ああ…


しほこ…


もうダメ…


アタシは、たけるをその場で倒して身体をむさぼりたいと言う気持ちにかられた。


ああ…


どうしよう…


しほこ…


バーストしそう…


アタシとたけるは、松原の行き止まりで足を止めた。


そこでふたりは、そこで水着に着がえることにした。


「たける。」

「かあさん。」

「ここで…お着替えをしようか…」


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


この時、アタシの乳房むねの奥でより激しいドキドキが生じた。


同時に、アタシの気持ちがバーストした。


そして、たけるを無理やり倒した。


たけるを無理やりたおしたアタシは、たけるの身体を激しく押さえつけた。


そして、たけるが着ている衣服を無理やり脱がして全裸はだかにした。


ああ…


たける…


ほしい…


ほしい…


バーストしたアタシは、たけるが着ていたTシャツを脱がした。


その後、たけるのマッチョな肉体を激しくむさぼりまくった。


たける…


ねえ…


いいでしょ…


たける…


この時、たけるの恋の導火線に火がついた。


たけるは、アタシをムリやり四つんばいにさせた。


そして、アタシが着ているワンピの中に無理やり手首を入れた。


その後、シルクのフレアパンティを強引に脱がした。


その後、アタシの背中におおいかぶさった。


たけるは、両手でJカップのふくよか過ぎる乳房を力を込めて握りしめた。


(ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…)


「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!つぶれちゃう…つぶれちゃう!!…イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


それから120分後であった。


水着姿のふたりは、おててをつないでビーチをのんびりと歩いた。


アタシは、イエローフラワー柄のビキニの水着姿でランジェリーバックを右手に持っていた。


たけるは、カーキ色のサーフパンツ姿でバックを左手に持っていた。


(ザザーン、ザザーン、ザザーン…)


ふたりは、波の音を聞きながらゆっくりとした足どりでビーチの周辺を歩いた。


ふたりは、夕方5時にここを出発したあと松山市内にあるそれぞれの家に帰宅すると決めていた。


だがこの時、アタシのわがままな気持ちが強くなった。


たけるをひとり占めにしたい…


アタシは、そうつぶやきながらたけるの右手を強くにぎりしめた。


時は、夕方4時55分頃であった。


たけるとアタシは、夕暮れの海をバックにキスをかわした。


時は、夕方6時頃であった。


たけるとアタシは、いよてつ松前駅で電車を降りたあと歩いて国道56号線沿いにあるマクドへ向かった。


ところ変わって、マクドの店内にて…


たけるとアタシは、ビッグマックのセットを頼んだ。


ふたりは、晩ごはんを食べながらお話をした。


「かあさん。」

「なあに?」

「かあさんは…このままでいいの?」

「えっ?」

「お見合い相手の人がかあさんのことを心配していると思うよ。」


たけるの問いに対して、アタシはこう答えた。


「かあさんは、お見合い相手の人が大キライだから…婚約破棄したわよ。」


たけるは、おどろいた表情で言うた。


「婚約破棄したって…なんでもったいないことをしたのだよ?」


アタシは、言いにくい声でたけるに言うた。


「ちがう生き方が見つかったのよ…ただそれだけよ。」

「結婚以外にどんな生き方があるのだよ?」

「いくらでもあるわよ…アタシは、その気になれば女ひとりでも生きていけるわよ。」


アタシは、のみかけの爽健美茶そうけんびちゃをストローでひとくち吸ったあと、たけるに言うた。


「たけるは、かあさんにどういう事情があったかについてはわかるよね…かあさんが高2の時にたけるを出産した…たけるは、事情があってよその家に養子になったと言うことは…」

「やめろよ!!…そんな話は聞きたくない!!」


たけるは、怒った声でアタシに言うた。


アタシは、もうしわけない表情でつぶやいた。


ごめんね…


イヤなことを想い出して…


ごめんね…


たける…


たけるにイヤな想いをさせたアタシは、もうしわけない気持ちでいっぱいになった。


アタシが高2の時…


おカネほしさにエンコーをした…


その結果…


見知らぬ男に犯された…


そして…


たけるを身ごもった…


おカネと男の身体ほしさの二つの欲に負けたことが原因で…


たけるに…


かわいそうな想いをさせた…


ごめんね…


この時であった。


たけるは、アタシに対して今まで言えなかった想いを伝えた。


「かあさん…ううん…しほこ…」


たけるは、アタシを『かあさん』から名前で呼んだ。


アタシの乳房むねの奥でキュンとした気持ちが起こった。


(キュン…)


ああ…


しほこ…


なんだか…


せつなくなっちゃった…


たけるは、ひと呼吸おいたあとアタシに今の気持ちを伝えた。


「しほこ…オレ…今まで…言えなかったけど…オレは…しほこを愛してる!!」


あっ…


しほこ…


どうしよう…


あっ…


ああああああああ…


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


この時、アタシの乳房むねの奥でより激しいドキドキが生じた。


ああああ…


苦しい…


苦しいわ…


どうしよう…


たけるは、とまどっているアタシに対して今まで言えなかった想いを伝えた。


「しほこ…オレは…苦しいよ…ひとりの女性を好きになった気持ちを…はじめて教えてくれたのは…しほこだった…だからオレ…しほこが大好きななんだよ!!」

「たける…」

「しほこ…結婚しよう!!」


あっ…


ああああ…


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


ヤダ…


どうしよう…


乳房むねの奥で…


ドキドキとした気持ちが…


より激しく高鳴ったわ…


苦しい…


でも…


ダメ…


ダメよ…


たけるは…


22年前に生き別れになった…


実の息子よ…


ダメ…


負けちゃう…


あっ…


ああああああああああああ…


(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン…)


ダメー…


ああああああああ…


負けちゃう…


負けちゃう…


負けちゃうーーーーー…


ユウワクに負けたアタシは、たけるに愛を求めた。


「たける…しほこ…あと数時間で…30代が終わるの…だから…30代の最後の記念に…」


アタシは30代の最後の記念にたけると結ばれたいと伝えようとしたが、うまく言えずに苦しんだ。


たけるは、店内に人がいないことを確認したあとアタシにがばっと抱きついた。


「しほこ!!」

「たける…イヤ…」

「ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア…しほこ!!」

「んんんー…」


アタシをギュッと抱きしめたたけるは、より激しいキスでアタシのくちびるを押さえつけた。


くっ…


苦しい…


苦しい…


時は、夜9時頃であった。


ところ変わって、国道56号線沿いにあるラブホの部屋にて…


アタシは、シャワーを浴びたあと白のバスタオルを身体に巻き付けた姿で部屋に入った。


アタシは、スマホのラインをひらいたあとお見合い相手の人にメッセージを送った。


(お見合い相手)さん…


ごめんなさい…


アタシのことはあきらめてください…


アタシ以外の…


違う女性を選んでください…


さよなら…


アタシは、ラインのメッセージを送ったあとベッドの横にある台の上にスマホを置いた。


この時、腰にバスタオルを巻いた姿のたけるがアタシのもとへやって来た。


「しほこ…」


たけるは、アタシの身体を力を込めてギュッと抱きしめたあとアタシの髪の毛をクシャクシャに乱しながらより激しいキスを交わした。


「しほこ…」

「んく…」


苦しい…


たける…


あっ…


より激しいキスでアタシのくちびるを押さえつけているたけるは、アタシの身体に巻き付けているバスタオルを無理やりはぎ取った。


その後、たけるは腰に巻き付けているバスタオルを取った。


全裸になったたけるは、けものと化した。


たけるはアタシを四つんばいにさせたあと、叫び声をあげながらアタシの背中におおいかぶさった。


「ガオー!!ガオー!!ガオー!!」

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


アタシは、激しい叫び声をあげた。


アタシの背中にのったたけるは、両手でJカップのふくよか過ぎる乳房をつかんだあと力を込めてにぎりしめた。


(ギュゥゥゥゥゥゥ…)


「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ…つぶれちゃう…つぶれちゃう…つぶれちゃうーーーーーーーーーー!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

「ガオー!!ガオー!!ガオー!!」

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!…たける…つぶして…つぶして…しほこをつぶして!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


たけるは、より激しい力を込めながらアタシを押さえつけた。


ああ…


つぶれちゃう…


つぶれちゃう…


つぶれちゃう…


ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!


アタシをつぶしたたけるは、アタシのすべてをバリバリと食べまくった。


そして翌朝…


たけるとアタシは、脳の血管が切れたことによるショックで亡くなった。


おかーさん、おとーさん…


ごめんなさい…


アタシは…


たけると一緒に…


天国へ旅立ちます…


【昇天】



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