　昼ご飯は社食に行くか、弁当を持ち込むかの二択が普通。

　ただ社食は開いている時間が限られているので、社食狙いの日はちゃんと昼休憩の時間帯に行かなければならない。

　とはいっても、実験作業の関係で昼休憩時にどうしても反応器や測定機の前から動けないこともある。実験屋さんや分析屋さんの辛いところである。油断は禁物。

「という訳で、こんなおやつの時間にお昼なのです、村雨さん。今日もいいお声が五臓六腑に効くのです。ありがたや〜」

「いや、時間はどうでもいいですが、何故廊下でトマトを齧っているのです？」

「これが昼ご飯なんです。弁当作る時間も買う時間もなく、持ち出せたのがこれだけでして」

　廊下なのは、力尽きたからですね。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい