閑話休題 ロッククライマー
「で…この崖をどうやって上がれば良いんだ?」
俺は自分が降ってきた崖を見てそう呟く。
「シャベルで崖を掘り進めば良いんじゃない?」
俺の後ろでニファはそう言った。
「あのねぇ…あんたを背負いながら崖を掘り進める俺の気持ちにもなってくれよ…」
「何それ…私が重いって言いたいの?」
ニファは俺の頬を強くつねる。
「イッッテ!ねぇよ…!!」
————————
結局は俺が崖を掘り進めることになってしまった。
「クソッ…覚えとけよ」
「ふふ〜ん…楽ちん楽ちん…!!」
まぁ…ニファも元気になったし、良かったのもあるからな。仕返しはまた今度でいいや。
「それはそうとしっかり捕まっとけよ、落ちたら助けにいかねぇぞ」
俺はそう言い、ニファの腕をしっかり掴む。
「う、うん…」
しばらくの沈黙…
「重いな…」
俺がそう呟いてしまった途端、ニファの腕が俺の首を絞める。
「コロス」
「待て待て、落ちるって…あぁ!!」
そのまま俺達は少し下まで落下してしまったのでした。
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