第43話 借神VS万象龍

 「『妖魔術・蒼炎ノ矢』!」


 「『龍炎』!」


ドゴォォオオ!!


 セガリアがさっき使った技、『妖極爆炎界』は規模を見るにかなりの体力が消費されるはず。これをさっきの戦いでも使いまた使っても回復をしないところを見るに、『幻神剣』には自動回復能力を持ってるな?


 それに気・魔・妖全てにおいて触媒を使っていないからそれも『幻神剣』の能力か。


 「『土石龍』ねえ、その剣ずるくない?」


 茶色く濁り大きな岩が中に入った水の龍がゼガリアを襲った。


 「はっ!」


 セガリアはその龍を一閃し切り捨てた。


 「『神光一閃』!こっちとしてはそんな何個も属性——いや、自然を操るのもずるいと思うがな」


 「『龍碗』!」


 僕の左腕がまるで龍の腕のようになり飛んできた光の斬撃を握りつぶした。


 「そう?ま、お互い様だ。ところで話は変わるんだけど、『龍星群』!」


 「っ!?『気魔混合砲撃』!」


 数百体の岩の龍が炎を纏い降り注ぐ。その全てをセガリアは消し去ってみせた。


 「はあ、はあ、次は何だ」


 「君、レベルは?」


 「は?」


 「だから君のレベルを聞いてるの。『木縛・吸収』」


 「っ!?なんでこの木はこの炎の中でも燃えないんだよ!?」


 セガリアは剣を落とされ木の根に束縛された。そしてこの根はスタミナと魔力、その両方を吸収しさらに強固になる。


 「そりゃそれ普通の木じゃないし。で?レベルは?質問はこれだけにするからさ」


 「………通常で102、神借を使って132だ。それが何か?」


 「いや、ただ気になっただけだよ。初めはかなり避けやすかったのにそれ神借を使ってからはほぼ互角だったからね」


 ん?ツノが消えた?それに翼と尻尾も消えてる。張り切って力を使いすぎたか。フレアがもうすぐ尽きそうだ。


 「こっちももう限界だからね。さっさとやらせてもらうよ」


 「ふっ、こりゃ負けだな。好きにしろ。しかし!!次やった時は立場は逆かもな」


 「はは、それは楽しみだ。それじゃあ、またね」


 「ぐふっ…」


 心臓を握りつぶしたことでセガリアは塵となった。


 「それじゃあ、次はお話をしようか。アエリアちゃん♪」

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