異世界? 転生? したらしいけどどうすりゃいいんだこれ

千八軒

第1話 あなたは転生しました。

「こんにちは。私の名は“キューブ” あなたは世界創造者として、この白紙世界に異世界転生しました。今はまだ何もないこの世界を創造してください」


 出し抜けに言われてびっくりした。


 あたりを見回す。見渡す限り真っ白な世界だった。遠くに地平線らしいものは見えるけど、本当に真っ白だ。何もない。


 目の前には、宙に浮く小さな箱があった。箱……だと思う。七色に輝く立方体。くるくると回転しながら光芒をまき散らしている。


 それがしゃべるんだ。あなたが創造主です。って。


「さぁ、新たな創造主。まずは聞かせてください。あなたは何者だったのか。何をなそうとするにしても、まずはあなた自身を確定させてください」


 “キューブ”の声が、脳内に確信をもって迫る。


 自分は、自分は誰だったのだろうか??



 ◇システムメッセージ◇ ――――――――――

 あなたは漂白された存在だ。

 男か女かもわからない自他の境界すらぼやけた、あやふや存在だ。


 このままでは早晩、白紙世界に溶けて消えてしまうだろう。


 だが努力をすれば、前世何であったかを思い出すことも可能だ。

 それには多大な努力をようするため、あなただけでは困難だろう。

 だが心配は無用である。外なる世界からもたらされる天啓(コメント欄)が思い出す鍵になるだろう……。


 (コメント欄に自由に書き込んでください。その情報によって、世界が変化していきます。また書かれた事がすべてそのまま反映されるわけではありません。長文でも、短文でもなんでもかまいません)

(次回更新は、6月29日13:45です。)

(コメントがなくとも、それ相応の展開が進んでいきます)


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