泡沫
早く殺したいんだ、君のことも僕のことも。大好きだよって言ってよ、嘘でもいいからさ。そしたら僕踊らされて、泡沫になって消えられるから。朝の絶望的な明るさに照らされて、永遠の海になるのが夢なんだ。
あぁ、もう無理だ。僕は僕じゃなくなったみたい。涙も枯れたよ。もうどこにもないもの。涙が僕の心だったのかな。ああ、多分そうだった。もうそれさえもなくなっちゃって、ああ、死にたいな。
殺してよ。殺せない?どうして?
いいよ、それが僕の望みなんだ。何それ。
だって君、この前まで月だったじゃない。僕は海になるんだ。空っぽになった僕の身体をまいて、最後にキスだけしてよ。じゃあばいばい、またね。二度と会わなくていいよ、さようなら大好きな君。
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