第30話 KUZU file2 池月 流星(クズがクズを裏切る)✳ムナクソ展開有り

前置き : この作品は暴力や性的な描写を伴いますが、暴力行為を助長する物では御座いません。


✳ムナクソ悪い展開です、苦手な人は注意して下さい。

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●時間は遡り、剣一が入院して5日目以降のクズSIDE



KUZU file④ 池月 流星(クズがクズを裏切る)



「お待たせ、流星~」

そう言うとコンビニの奥の明かりから、防寒してきた姫野が頬を赤くして走ってきた、流石に夜は冷え込むのか吐く息が僅かに白かった


「ああ、全然待って無いよ俺も今来た所」

俺も雫に合わせ愛想笑いで手を振り返す、俺はコンビニで金を降ろして、諸々買っておいた中のコーヒーを雫に渡す

「わぁありがと、温か~い」嬉しそうに両手で持ち冷たくなった手を温めている「行こうか」俺は腕を雫に向けて腕を突き出すと嬉しそうに腕を組んできた


「私夜の港初めて~海が暗くてなんか怖いね・・でも星が良く見える!」


「・・・・・」


「ねぇ!聞いてる?」


「ああ、ゴメン考え事してた・・」


苦笑いする俺を心配そうに覗き込む雫が


「もしかして、ケンちゃん・・不動君の事?」


「雫には判っちゃうかぁ~」


「確かに流星達が不動君に対し、酷い事したとは思うけど仕返しにしては、やり過ぎだと私も思う・・・」


「ああ、俺はアイツに此処までの仕打ちをされなきゃ行けないのかってずっと考えて、昨日状況を打開するいい方法を思いついたんだよ」


「いい方法?」俺の考えに興味を持ったようで俺に尋ねる雫


「ああ、雫にも協力して欲しくて今日誘ったんだよ」


「私に出来る事で流星が酷い目に合わない様になるなら、何でもする!遠慮せずに言って!!」

俺に抱き付き胸に顔を埋める


「ああw雫にしか出来ない事だよぉ~w」


気づくと俺たちの周囲を腕にタトゥーを入れたヤバそうな集団が取り囲む、周囲の様子に驚く雫は俺の腕に抱き着き恐怖に怯えてる


「あ、貴方達・・誰ですか!?」震える声で呼びかけると奥から一回り大きな男が現れる


「流星~遅かったな、頼んでたものは持ってきたか?」

俺は雫の腕を強引に振り払うと「勿論です竜崎さん、これ確かめて下さい」


そう茶色い封筒と、四角い箱を2ケース渡す、竜崎は四角い箱をヤラシイ目で見ながらも脇に挟み、茶色い封筒を開けて中を取り出す


「・・・・・・20万か・・まぁ良いだろう、いつも助かるぜ流星・・」


俺は軽く竜崎に頭を下げて

「お願いしてるんで、これくらいはさせて下さい」


「これも、まぁ有難く使わせてもらうぜ」

竜崎が揺らしてる四角い箱は先ほどのコンビニで買った避妊具だった

「!?」流石に気付いたのか雫が、後ずりキョロキョロして囲まれてる隙間を目掛けて走りだした


「お~と、どこ行くのかなぁ?w」しかし直ぐに囲まれて両腕を掴まれ雫が暴れながら叫んでる


「は、離して!離して!!私帰るの!」

暴れる雫をヤラシイ目で見ている集団に、恐怖し震えながら俺に助けを求める

「りゅ、流星!!助けて、この人たちに何とか言って!!」

泣きながら、両手を掴まれた状態で暴れる雫を見て告げる













「俺の役に立ってくれるんだろ?w今日からこの人達の相手をお前がするんだよw」












「え・・」俺の言葉に、絶望して急に静かになる雫

「う、うそ、うそよね・・私の事好きだったって・・一目ぼれだったって・・」


俺は雫に近寄り、悪魔の様な笑顔で告げる


「はぁ?お前の事なんか、これっぽっちも好きじゃね~しwただあの野良犬の悔しがる顔を見たくてお前に近づいただけだしぃw」


俺の言葉にゆっくり首を振りながら、涙で言葉を詰まらす雫にさらに告げる


「まぁ学校で何時でもヤレる女が居なくなるのは、ちと惜しいがなwそろそろヤリ捨てるつもりだったし、最後くらい俺の役にたってくれww」


「いやああああああああああああ」


薄暗い、港の倉庫前に雫の絶叫が響くが、ここは夜になると誰も近づかない

先ほどのコンビニが人の往来の可能性が有って、助けを呼べるギリギリの境界だったんだw


「じゃぁ、流星、新しいオナペットも有難く貰っていくぜw」そう言うと【紅竜】の集団は泣き叫ぶ雫を引きずって倉庫の中に消えて行った


俺は奴らが倉庫の中に消えたのを確認して軽く下げてた頭をゆっくり上げ夜空を見上げると、先ほどまで満天に見えてた星空は、薄く雲がかかり月明かりだけがぼんやり明るかった


「クックック、これで準備は整ったなぁ、俺を舐めた事、絶対後悔させてやるからなぁ野良犬野郎!!アハハハハハ」
















「と、言った内容になります」

退院して自宅に戻ってる俺は、リムジンの中で池月の動きの報告を聞いていた


「なるほど・・まぁ所詮、チンピラと高校生の考える事だ・・俺だけで処理するからな・・根回しだけ頼んだ」


「奴らが動くのは俺が登校する明日、水曜か・・人員や襲撃の時間を最終確認しておいてくれ、それとドローン撮影の手配も」


「はい、畏まりました」




「・・・・・」俺は車窓の外の景色を眺めていた



「結局、姫野様は不動様の最後の思いやりを無下にしたという事ですね」


【ドカッ】前の座席を蹴ると車体が軽く揺れる


「!?」


「誰が余計な事を言って良いと言った?俺をこれ以上不機嫌にするな」


「申し訳御座いません・・」俺は再び窓からの景色に視線を戻す
















・・・・・所詮クズにはクズの末路が相応しい、という事か


「なら池月の奴にも最高の末路を用意してやらないとなぁ(笑)」

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