第2話 穢された母親との思い出

教室に忘れ物の手帳を取りに戻ると教室には俺をイジメている池月と幼馴染みの雫がいた。

そして池月の手には俺の大事な手帳が••••


(最悪だ・・俺の大事な手帳が池月に見つかった・・・どうしよう・・)



俺は少しだけ教室の後ろのドアを開けて中を伺った、俺の机に腰をかけて俺の椅子に座り二人は向かい合って話していた、池月の手には俺の手帳が広げられていた


「なんだぁ?これwあいつ小説とか書いてんの?wウケる」

「ちょっと・・勝手に見たら、けんちゃんに悪いよ・・」


雫の言葉に耳を貸すことなくパラパラと捲るとニヤリと不気味な笑みを見せて雫にそのページを見せる


「おいおい、あの野良犬君、お前の事大好きらしいぞ?この小説の中の幼馴染お前の事だろ?」

「えーーと、なになに?【学校で一人の俺を優しく癒してくれる幼馴染そんな彼女の事をいつの間にか意識していた】だとよw」


「ちょっと!本当にいい加減にしてよ!戻しなさいよ!」

雫は池月のてから俺の手帳を取るつもりで手を伸ばすが、池月の反対の手でつかまれる


「おおっと、手癖の悪い委員長様だw」

そういうと雫の手を強引に引っ張り自分の近くに引き寄せる、そのまま二人は顔を近づけると口付けをする


「んっ、、んっ・・んぁ・・ぷはぁ、ちょっと・」


池月は俺の大事な手帳を放り投げて雫にキスしながら、胸を揉む


「なぁいいだろ?昨日よりもっと気持ちよくしてやるよw」


そう言うと雫の返事も聞かずに、シャツの中に手を入れ雫のプラをズリさげ貪る様にキスを続ける





俺は今何を見てるのか・・今まで何の為に屈辱を耐えてきたのか、今目の前では小さいから恋心を抱き想いを募らせてる幼馴染が俺をイビッて楽しむ最低な男に体を差し出し淫らな声を上げている

暫く体を弄られた雫は俺の机に手を付くと、スカートをまくりあげ下着をズラし池月を迎え入れた、静かな夕暮れの教室には雫の淫らな声と池月の荒い息遣いだけが響く



暫く続いた行為も、池月が果てた事で一旦終わり雫は俺の机に寄りかかり頬を高揚させて激しく息を乱していた


「ちっ、拭くものがねぇな・・ん?これでいいかw」


そういう言うと、池月は俺の手帳から何ページか破り自分と雫の体液をふき取りだした、雫はその様子を横目で見ながらもさっきまでの行為で息が上がり何も言えない様子だ


俺はその光景に耐え切れず、静かにその場を後にする



帰り道、何年も一緒にいてくれた幼馴染の思い出と優しく頭を撫でながら手帳をプレゼントしてくれた母が走馬灯の様に頭を巡る・・

「けんくん」「けんちゃん」「けんくん」「けんちゃん」・・何度も呼ばれた俺の名前・・



気が付くと家の前に着いていた、何も言わずに家のドアを開け玄関から自分の部屋に戻る

途中で義妹の琴音(ことね)と顔を合したが、此方にゴミをみるような目を向け何も言わず下に降りていった

琴音は同じ学校に通う1年だ、見た目は母親に似て超美人だ黒いロングヘアーに黒く大きな瞳、口元には愛らしい黒子があり同級生のみならず上級生にも人気だ

琴音は俺が中学に上がる前に父親と琴音の母親が再婚したことで兄弟となった、最初こそ他所他所しかった関係もすぐに打ち解けて、俺と雫の後について良く一緒に遊んでいた

しかし、高校に上がると同時位に琴音は俺を無視し始める、おそらく学校での俺の様子を聞いて幻滅しているのか、それとも関わり合いになりたくないのか学校にいくのも別々で帰宅時に一緒になっても態々遠回りして同じ家に住んでると悟られないようにする徹底ぶりだ


しかし、今となってはその事もどうでも良かった



俺はそのまま部屋に入るとベッドに倒れ込んだ、自然と涙が溢れてきて仰向けになり腕で自分の目を覆う




『琴音~お兄ちゃんご飯に呼んで来て~』

『はぁ?嫌よ!自分で呼びにいきなよ!私もう寝るから!』


そう聞こえて俺の部屋の前をバタバタと走る音がしたと思ったら横の部屋のドアがバタンと締まった

そのあと、部屋をノックする音が聞こえたが俺は寝たふりをしてそっと部屋を覗く義母をやりすごした





自分の机には、雫と琴音と映った写真が飾ってあった




しかし今見るとそこに居たはずの幼馴染も義妹もボヤけてしまい認識出来なくなっていた

俺は写真を取り出すとビリビリに破りゴミ箱にいれた

それから俺は夜中に部屋にある幼馴染と義妹の思い出の物や家族の思い出の物を全て袋に詰めて、裏の山に持っていき親父のタンスから持ち出したライターで火をつけた


俺はその燃え盛る炎の前で膝を抱えて座り込み炎の揺らめきを眺めていた、火が消える頃には幼馴染への想いも義妹への気遣いも家族のへの愛情も消え失せ、ついさっきまでの誰かを思いやる自分も一緒に燃えカスとなり決別したような気がして酷く無機質な感情が支配する感覚と何かリミッターが外れる感触がした


その日の夜、帰りのコンビニにたむろしていた地元の暴走族を見かけた。

前なら避ける様に通り過ぎたが、今日の俺は何故かそのままコンビニに向かった。


「おい、邪魔だどけ」


入り口を塞ぐ二人に凄むと、俺の姿を見た回りの連中がケタケタと笑いながら俺を取り囲み


「ここは通行料がいるんだよ!2万な!」


俺は無視して、近寄った奴を押し退けて中に入ろうとすると、怒りに狂った連中が俺に殴りかかって来た





「お、お、お釣324円になります、また、お、お越し下さいぃ」


俺はスポーツドリンクを購入し店を出た


「▪︎▪︎▪︎」


店の前には血塗れの特攻服をビリビリに破られた暴走族が十数人倒れていた


「おい、邪魔だそこは車で来る客のスペースだどけ」


俺が凄むと、悲鳴を上げながら体を引きずり店から逃げていく元暴走族の集団がいた


「はぁ、バイクも邪魔だよ」


俺はバイク数台を持ち上げ、裏山の方へ放り投げておいた


「明日から楽しみだなぁ、池月ぃ」














  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る