6/17の世界 (ただ受け継がれる記憶)

積み重ね上げたものは記憶だけのはず

けして罪ではないはずなのに

受け継ぐものが鮮明過ぎ

わからなくなる途切れないから

「境目はほんにあるのか?」

何度自分に問い重ねても

継ぎの跡を見つけた者はない

のろいにも似た傷みだけが

確かに覚えたての感覚だと主張している

だがその感覚さえ、直ぐまた既知へと置き換わり

愛しさという名乗りを挙げ続けていく


【受け継がれる記憶の世界】

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