第44話

プリント、重くもないしいいんだけどね。

貴重な昼休みが航とプリントで潰れちゃったなー。


プリント置いてトイレいって、チャイムかな。


「ねえ」

「…(わたし?じゃない、よ、ね?)」

「ねえ、結城さん?」

「え?あ、はい」

あー球技大会バスケの子達か。  

下向いて歩いてるから全然何も気づけないんだよねー。


「結城さん、バスケの練習来る予定ある?」

「えっと、あの…」

何?何て答えるのが正解??


「しのぶが誘っちゃったから入ってもらったけどさ、無理して来なくていいからね?しのぶは優しいから練習にも声かけてるみたいだけど、気にしないでね?」


あー、来るんじゃねえぞの念押しか。

まあ、全然いいんだけどね。


「あ、はい。」


「そういうことで、よろしくー」

「…はい」


こういうの。ほんと何なんだろ。

あー、こわいこわい。

こわいのこわいの飛んでいけー。

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