第13話

 これは、まだオレ達が六歳の時の記憶。真央が能力を習得した日のこと。あの頃は本当に毎日が幸せだった。

「兄さま、みてみて!お水をあやつれたの!」

「え、すごいな!」

嬉しそうにコップ一杯の水をふよふよと浮かせる。浮かせた水に凍れと思うと、パキパキと音を立てながら氷になる。

 それが面白くて、幼かったオレ達は水を操っては凍らす。という遊びをしていた。

 真央は嬉しかったのか、嬉しそうに親に見せに行っていた。

喜んでくれる。褒めてもらえる。そう思ったのだろう。

 実際、真央は満面の笑みで戻って来た。手には凍らせたプリンを持って。

「凄いねって褒めてくれた!」

「良かったな!」

 その日の夕飯は真央の能力習得祝いに、真央の好きな物が食卓に並んだ。そういやオレも習得した日はオレの好きな物が夕飯に並んだな。

「真央は水で玲央は氷か、、、凄いじゃないか。水がある場所なら二人は最強だな」

「二人共、おめでとう。沢山作ったから沢山食べてね」

「はーい!」

「うん」

 真央は嬉しそうだった。

それから誕生日かよって思うくらい盛大に祝われた。夕飯の後には真央の好きなショートケーキとオレの好きな餡子餅が出てきた時なんかは流石のオレも目を輝かせて喜んだ。

「まお、おめでとう。だいすき!」

「ありがと!まおも兄さまがだいすきだよ!」

 嗚呼、何でオレの妹は何歳になっても可愛いんだろう。

前世でオレ、世界でもを救ったのか?真央がいるだけで生まれたことに感謝する。

神様、こんな可愛い妹をオレの双子にしてもらって、ありがとうございます。

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