息を吸うように闇堕ちする魔法少女の監督官になりました。
seeking🐶
第1話 魔法少女の幻想
魔法少女……それは深獣の脅威から世界を守る象徴的な存在。
数十年前の深獣の出現により、この世界は大きく変わってしまった。
深獣は街を破壊し、無数の人々の命を踏み潰した。
そんな時、突如として現れ、深獣を次々と倒し、人類に平和をもたらした魔法少女。
そんな魔法少女はまさしく救世主……いや、救世主を超えて神のような存在だった。
そんな世界の守護者として絶対的な存在であり、一部では神とすら崇められる魔法少女。
俺はそんな完全無欠な魔法少女に夢を見ていた。
ずっと、世界の平和を守る魔法少女と一緒に仕事をするのが夢だった。
俺はそんな夢を叶えるべく、《世界平和機構》という魔法少女が所属する組織に入ることを目標としていた。
気が遠くなるような膨大な試験内容。
桁が数個くらいバグっている倍率。
そんな数々の苦難を、俺は乗り越えた。
そして、俺は世界平和機構に入ることができた。
そんな俺に与えられた仕事は《監督官》だった。
監督官とは、魔法少女に直接戦闘の指示をしたり、訓練や勉強の指導を総括する仕事だ。
そう、まさに監督官とは俺の望んでいた仕事だった。
監督官に任命された日には、俺は嬉しすぎて自分の家でジタバタと暴れ回ったりするくらいだった。
何もかも完璧だった。
俺の夢は、今すぐそこで叶おうとしている。
しかし、俺は気づかなかった。
なぜ監督官という重要な役職が、俺のような新人に任されるのか。
そのことに俺は嬉しさのあまり、一切の疑問を持たなかった。
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