エンゼルとグレネードランチャー

酸性ラムネ@プロフ見て

第1話

カエルの死骸を傘でつついて、つむぐは笑った。


「やめなよ、汚いよ」


夏香なつかはそれを少し離れたところから眺めていた。


紫陽花の咲く通学路、学校終わり。小学五年生の二人のランドセルの中身は、空っぽ。


「見てるのも嫌だ、気持ち悪い」


夏香なつかは赤色の傘をアスファルトに叩きつけながらつむぐに近づいた。


「嫌なら帰れば、俺は別にお前と帰らなくていいから」


「それは……ほら、お母さんも心配するからさ。あたしだって、あんたとは帰りたくない」


つむぐはゆっくりと夏香なつかの方へ振り返る。だが、そこに夏香は


「……帰るか」

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