2-20

 2体に分裂したフタガオ…

1つの顔になったからヒトガオが正しいのだろうか?

戦士型が接近戦で杖を持ったほうが攻撃魔法で後ろから攻撃してくる。

連携が取れたうまい攻撃だった。


「っく…」


分裂したから攻撃力も半分になると思ったが戦士側に攻撃力、魔法型に魔法攻撃力が分かれてるといった感じだろうか。

分裂したほうが厄介だ…


「リンがいてくれたら…」


 ってリンは魔力がなくて街で休憩中なんだ。

俺が何とかしないといけない。


ナックルに装備を変えたいけど攻撃をよけるのに精いっぱいだ。

でもナックルに切り替えたとしても刀と魔法だと防御してカウンターすることもできない。

分が悪すぎる…


戦士型の攻撃をよけた。

が、よけた先で魔法型の魔法攻撃が


砂塵

ファイアストーム


【エクスプロージョン】


「ぐはっ!」


粉塵爆発か!

合体魔法はこんなこともできるのか…

強すぎる…


俺はその場で倒れこんだ。

まずい、こんなところで終わってしまうのか?

まだまだこの世界のことを知りたいのに、まだまだヒーローに近づけてないのに…


 戦士型が俺に近づいてくる。

刀を振りかざしとどめを刺そうとしてる。

避けようと体を動かそうとするが動かない。

なんでだ!


【答、ナックルに比べるとガンは防御力が低いです。さっきのエクスプロージョン、ナックルなら耐えれたかもしれませんがガンの装備では防ぎきれませんでした。】


 そうか、つまりこれで俺の物語は終わってしまうってことか。

こっちの世界でも若くして終わってしまうのか。

現世と含めて39年。

短い人生だった。


ファイアボール

ウィンドボール


【ファイアウィンドボール】


 特大の攻撃魔法が戦士型にヒット。

見覚えのある大きな攻撃魔法。

この攻撃は…


「カイ!助けに来たわよ!」

「ガウガウ!」


リンがキルにまたがって颯爽の俺の近くに来た。


「リン、キル…どうして…」


「どうしてもなにもないわよ!仲間でしょ!助けに来たのよ!」


「…ありがとう。リン、キル。」


「カイ!さっさと起きなさい!次来るわよ!」


 戦士型が起き上がり近づいてくる。

魔法型も後ろで魔法を作り出している。


「リン!後ろの魔法使い、合体魔法を使う!高レベルで強力だ!」


「魔法攻撃ね、なら私に任せなさい。」


?どういうことだ?


「なにか案があるのか?」


「ええ、。」


マジックカウンター


マジックカウンター!?

中級魔法までなら跳ね返すという高レベル魔法!?

いつの間にこんな魔法を!?


ファイアボール


連続でファイアボールが飛んでくる。

だが、すべて跳ね返してしまう。

魔法型は何発もファイアボールが当たりひるむ。


「覚悟しなさい。」


ブリザードストーム


多くのつららがリンの周りに宙を浮いている。

リンがあげていた手を振り下ろす。

つららがまっすぐ魔法型にむかっていく。


「ギ、ギギ…」


 魔法型は耐えられず倒れてしまう。

戦士型は俺に突っ込んできている。


「フォームチェンジ!」


俺はガンバックルを外して刀型のバックルを装備する。

すると銃が消えて日本刀が現れた。

ヒーローなのに日本刀って…珍しいな。


「これが刀型のバックル…」


【カイ様、お待ちしておりました。サムライバックル説明をさせていただきます、ナビゲーターです。サムライバックルは抜刀の瞬間だけ攻撃力が瞬間的に増します。抜刀モードです。】


「抜刀モード…」


 俺は腰に刺さっている刀に手を添える。

戦士型が飛び込んでくる。今だ!


「抜刀!」


 一瞬で刀を抜き、戦士型にヒットする。

俺は振り向くとそこには上半身と下半身が真っ二つに分かれていた。


「え…」


真っ二つっていったいどれくらいの攻撃力…


【答、抜刀の瞬間は攻撃力が5倍となります】


5倍…旧神さま、あんたほんとうにやってくれたな…

サムライバックル…強力すぎる…


「カイ!終わったのね!こっちも終わったわ!」


リンとキルが駆け寄ってくる。

キルにのって攻撃をよけながら戦闘していたのか。


「ってリン、マジックカウンターなんていつ覚えたのさ!それに魔力の回復は!?」


「え?さっきの戦闘で。魔力回復は北門に向かったとき受付嬢が魔法薬で回復してくれたわ。」


なるほど…

とりあえず俺たちの戦闘は終わったわけだ。

本当に大変だった。


「そっかー…まぁ、お疲れー…」


そういった瞬間、俺は意識が途絶えたらしい。

こうして俺たちの連続討伐は幕を閉じた。



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