2-12
「どうしたのよ、朝から上機嫌じゃない。」
「えー?そうー?」
朝、起きると最高のプレゼントが旧神さまから届いていた。
変身セット!
男の子の憧れでもあるよね!
現世では大人になっても玩具買って変身したなぁ…
「私、魔法使えるのか試してみたいわ。」
そういえばリンは攻撃魔法のステータスが高かったっけ。
でも魔法は使ったことがないと…
「じゃあ、クエスト受けてみよう。簡単な討伐クエストで試してみようよ。」
「いいわね、お金もゲットわけね。」
俺たちは早速ギルへ向かいクエスト案内板を見に来た。
簡単なクエストは…
「リン!これなんてどうだろう?角うさぎ5体の討伐!」
「んー…私たちにしては地味ね…」
「でも魔法が使えるか試したいんでしょ?最初はこれくらいにしておこうよ。」
「仕方ないわね。」
俺たちの初めてのクエストは角うさぎ討伐に決定した。
***
「で、魔法ってどう使うの?」
どう使うか…難しい質問だな。
俺の場合は頭の中にこれだしたいなぁって思うと出てくるからな。
「俺は覚えてる魔法が分かってるから頭の中でイメージしたら勝手に出てくるんだけどなぁ…」
「試しにやってみてよ。」
「おうけい。」
ファイアボール×2
「これがファイアボール?…私にもできそうだわ。」
見ただけでできそうって…
そう簡単にうまくいくはずが…
「ファイアボール。」
リンがそう言ったとたん、リンの手には普通のファイアボールより一回り…いや二回りほどでかいファイアボールが浮かんでいる。
「えっと…リンさん?それなんですか?」
「ファイアボールじゃないの?」
「普通のより大きくないっすかね?」
「だってカイは両手に出してたじゃん。私には無理そうだったから大きくしよって思っただけよ。」
おかしい、というよりこれがリンの才能なのか?
俺も魔法が使えるようになったとき魔法は大きくなったり小さくすることは可能なのか試したことがある。
でもできなかった。
なんならカリアさんにも聞いた。
カリアさんに結界を張ってもらったとき結界魔法は魔力量によって範囲が変わると教えてくれたから攻撃魔法でも可能かと。
『それは無理よ。攻撃魔法の場合は魔法が進化して新しい魔法を覚えた時だけよ。』
って教えてくれたが俺の目の前ではバランスボールくらいのサイズのファイアボールが…
「あ、角うさぎ。」
リンは角うさぎを見つけてファイアボールを放った。
見事角うさぎに命中!
したが…
「あら?跡形もなく燃えちゃったわ。」
強い!そして怖い!
威力が強すぎて跡形もなく角うさぎは燃えてしまい、討伐確認のための角まで燃えてしまった。
「手加減が必要なのね。魔法って難しいわ。」
今後リンを怒らせるのはほどほどにしようと誓った。
!?!?
突如俺の探知魔法に強力反応が入った。
この動きは…魔物のようだが…
でもここは街の近くだ。
普通強力な魔物はダンジョンの奥深くに生息してるらしいが…
今まで反応したことのないものが引っ掛かったので俺はすぐに
「リン!強力な魔物が近くにいる!急いで街に戻るんだ!キル!リンを無理やりでも街に!」
そして俺はすぐに走り出す。
心の底は怖いと言っている。
だが、ここで無視するとこの反応はきっと街に向かう。
「こいつを試してみるか!」
俺は拳バックルを手に取り叫んだ
「変身!」
ついに小さいころから憧れの変身。
俺の体が光に包まれて勝手に防具と武器が装備されていく。
「さあ!行くぜ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます