ローカルヒーローやってたら異世界ヒーローになりました

空海月 ヤネン@異世界転生もの執筆中

異世界転生するローカルヒーロー

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「勝負だ!エディ!」


「がんばれー!エディ!」


俺は凪原海斗、23歳。


ボランティアでローカルヒーローをやっている。


子どものころからの夢でヒーローになりたかった。


だからローカルヒーローで活動している。


「おつかれー。」


「お疲れさんでーす。」


「いやぁ、海斗君。相変わらず君の動きはキレが合っていいねぇ。顔もいいし俳優とか目指しても良かったんじゃないの?」


「いやぁ、俺がなりたいのはヒーローだったので。」


「変わってるねぇ。」


俺がヒーローになりたかった理由。


それは小さいころから見ているヒーローもののテレビを見ていたからっていうのもある。


けれど本当にヒーローになりたいと思ったのはあの時だ。


あれは小学3年生のころに見に行ったヒーローショーイベントでヒーローと写真を撮った時のこと。


『君はヒーロー好きかい?』


『うん!大好き!僕、将来はヒーローになりたいけど…なれるかな?』


『いつか立派なヒーローになれるさ!君がその心を忘れない限りね。』


なんて些細な言葉。


小さいころの俺にとっては十分な一言だった。


「ま、とりあえず二回目も宜しくねー。」


「うっす!」


夏だからすごく暑いが今日はショッピングモール内だから少しマシだな。

とりあえず休憩に入ろう。


と思った瞬間だった。


「きゃあー!」


女性の叫び声がモール内に響いた。


俺は急いで休憩用テントから飛び出し周辺を確認する。


すると刃物を持った男とそこに横たわっている男の人が目に入った。


これは…!?


刃物を持った男はショーを見に来てくれていた男の子に視線を向けた。

俺は気が付くと駆け出していた。


まずい!間に合え…


俺は男の前に立ちナイフを叩き落そうとした。


が、男の狙いは男の子で刃物の先がまた男の子に向く。


まずい!これだと男の子に…


グサッ!


嫌な音が鳴った。


最悪だ。


何がヒーローだ。


子ども一人も助けれないで…


と思った瞬間、おなか付近に強烈な痛みが走った。


「っうぐ…!」


痛みが走ったところを見ると刃物が突き刺さりシャツも赤色に染まっていた。

そうか、俺はこの子を守れたのか。


そう思った瞬間俺の意識は途絶えた。

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