第3話

 レックスという俺の幼馴染は、厭味ったらしいキザな男だった。


 剣の腕は超一流。齢5つで剣術道場の門をたたいて、半年と経たずに師範を叩きのめした鬼才だ。


 因みに、全く同じ時期に入門した俺がその師範を倒したのは、10歳を超えてからである。5年かけて俺が到達した剣の域に、奴はたった半年で行きついていた。


 奴は俺が同じ道場でずっと修行をしている間、いくつもの道場を襲撃し破っていった。国内で民間の道場をあらかた制覇した後は、推薦を貰って国軍の訓練に参加したりしていたという。


 そんなレックスと俺との決闘の戦績は、散々たるものだった。10回戦って、1度勝てれば御の字だ。俺も剣に自信がない訳ではなかったが、奴は常に俺の数歩先を歩き続けている。


 幼い頃から奴と共に過ごしてきた俺のコンプレックスは、年を重ねるごとにでかくなっていった。



「……決めたぜ。俺様は、冒険者になる」

「レックス、何を馬鹿なこと言ってるんだ? お前、国軍に内定貰ってるだろ」

「バッカ、そんなところに就職しちまったら自由に遊べねぇじゃん。俺様ほどの腕なら冒険者でガッポガッポ儲かるし、仕事したくないときは好きなだけサボれるし」

「自分の剣を、世のため人のために使おうとは考えないのかお前は」

「何で俺様が他人に気を使わなきゃいかんのだ。で、さ。俺様はずっと決めてたんだ。もし俺様が冒険者になるとしたら、最初に誰をパーティに誘うかって」



 そんな折、奴は俺に冒険者になる事を打ち明けた。レックスらしい、と俺は思った。


 この男は規則だので束縛されることを嫌う。国軍に入るのが一番の出世だろうが、この男は地位や名誉に興味がない。


 だから冒険者を選んだのも、酷く納得がいく話だと感じた。


「一緒に来いよ。俺様の相棒はお前しかいない。どんなにボッコボコにしても、めげずに食らいついて俺様から一本とれる男なんて、お前以外いないからな」


 そして、レックスは俺をパーティへと誘った。俺の気持ちなんか何も考えず、無遠慮に誘ったのだ。


「お前と、共に天下を取りたい。俺様についてきてくれ」



 ────そして俺は、誘いを断った。





















 魔族に四肢を掴まれ、情けなくはいつくばっている俺の目の前に現れたのはレックスだった。


 俺のコンプレックスの権化であり、共に半生を過ごした幼馴染であり、いつか倒してやると誓ったライバルでもある剣士レックス。その男は俺が知るより少し大人びていた。


 数年ぶりに会ったんだ、そりゃあ成長しているわな。くそ、昔より背が伸びているし体幹も精強だ。果たして、今戦って勝てるだろうか。


「ふん、お前らが報告に有った侵入者共か。集まってくれたなら丁度よい、こいつらを始末しておけ」

「ヘイ兄貴」


 レックスを見た指揮官らしい魔族は、つまらなそうに鼻息を吐いて彼から背を向けた。


 魔族というのは、ただでさえ強大な力を持っている。野良の魔族を1体狩るのにも、人間の冒険者は複数人でパーティを組んで討伐に向かっている。1対1で勝てる相手ではないのだ。


 ましてや、魔王軍を名乗っているこいつらの実力は別格だった。『俺を傷つけてはいけない』という命令が出されている状況下ですら、二人屠るのが精いっぱいだった。決して俺の腕が悪いわけではない、一応そこらの冒険者より腕はたつつもりだ。


 そんな俺ですら、この体たらく。魔族が人間をなめ腐っているのも、仕方のないことだろう。


 背後で鳴り響く剣の穿鳴に興味すら示さず、指揮官魔族はギチギチに拘束された俺の身体を担ぎ上げ、さっきまで俺が閉じ込められていた部屋へ向かい歩き出した。


 人間は、魔族に勝てない。この指揮官は、常識としてそれを知っていたのだ。


「ああそうだ、言い忘れたけど死体はちゃんと冷凍しておけよ。この前、冷凍庫に入れてなくて腐った死体があった。勿体ないことこの上ない」


 ふと、指揮官は歩みを止める。そして背後の部下へ指示を飛ばした。


 死体を冷凍するようになんて、おぞましい指示を飛ばした。





「……やだよ。なんでわざわざ魔族の死体なんか凍らせないといけないんだ」





 帰ってきた返事は、拒絶だった。


 ああ。やっぱりあの男は変わらない。レックスは昔からこういう奴なんだ。


 勝てるはずがない相手に平然と剣を突き付け、余裕すら保ったまま打倒してしまう。


 天才、鬼才の名を欲しいままにした男。



「それよりお前。ソイツ、俺様の仲間の恩人らしいんだ。アジトに連れて帰って感謝の宴を開かないといけない」



 目を見開いた指揮官が、ゆっくりと背後に振り返る。それでやっと、肩に抱えられていた俺もその光景を目に入れた。それは、



 ドス黒く染まった狭い通路の中央で、返り血一つ浴びていないキザな風貌の剣士が、切り刻まれた魔族の山から笑顔でこちらに下ってきているところだった。


「……あ、れ? お前ら、何で、全滅?」

「そー、全滅。手ごたえ無かったぜ、期待してたのによぉ」


 咽せかえるような、血の匂い。ぴちゃん、ぴちゃんと洞窟内に木霊する水滴の音。それらは非現実的で、それでいて現実だった。


 そんな景色を平然と作り上げたレックスは、呆然と立ち尽くしている指揮官魔族にせせら笑いながら、片手に握った大剣をユックリと振りかぶった。


「じゃ、返してもらうぜ。恩人様をさ」


 そこからの奴の動きは、目で追えなかった。気が付けば、奴の身体がブレていた。


 バシャア、とバケツをひっくり返したかのような音が通路に響き。一瞬の浮遊感の後、いつの間にやら俺はレックスに抱きかかえられていた。


 ……ああ。こいつは、本当に何も変わらない。


 ブチブチ、と俺がどれだけ暴れても抜け出せなかった金属製の鎖を、レックスは笑顔で軽く引きちぎる。そんな彼を、俺は死んだような眼で眺めるだけだった。
















「で、だ。んー、まずは自己紹介と行こうか恩人。俺様はレックス、名前を聞いたことくらいはあるかな? ま、剣聖なんて大層な称号を持ってるしがない冒険者だ。この度は、仲間が世話になった」


 数年ぶりの、レックスの声。


 情けなくも敵に捕縛され、運ばれている最中に宿命のライバルに助けられてしまった俺は。その宿命のライバルから、存在を完全に忘れ去られていた事実を知った。


 思わず額に血管が浮き出る。


 一応、こちらも命を助けてもらった形だ。礼は言っておこうか、と考えていたのだが……。その余りの衝撃の事実に、俺の顔面は思わず硬直してしまう。


 ……親友だと、思ってたんだけどなあ。


「あ、その。さっきは危ないところを助けてくれてありがとうございました。私はメイって言います。職業は黒魔導士、やってます。見習いですけど……」

「そしてウチは修道女のカリン、よろしくな! 見ての通り、回復術師や!」

 

 俺が硬直しているのを、自己紹介の催促と判断したのだろうか。レックスのパーティメンバーらしい少女二人は、笑顔で俺に話しかけてきた。


 よく見ると、二人ともめっちゃ可愛いなオイ。特に俺が守ろうとしたメイって女の子だ。


 純粋で優しそうで、可憐で儚くて明るくて……、端的に言うと死ぬほど俺好みだ。




 ……そっかぁ。レックスの野郎、俺が剣術修行としてソロでダンジョンに潜りまくる日々を過ごしていた間に、こんなかわいい娘とパーティ組んでウハウハな毎日を過ごしていたのか……。


 そっかぁ。


「で、あんた名前は?」

「……黙秘する」

「おいおい」


 俺は、静かに激怒した。この怒りは留まるところを知らない。


 生涯のライバルと定めて必死で追いつこうとしていた男は、女の子とイチャチャしながらめっちゃ強くなっていたのだ。


 泥臭く修行していた俺をあざ笑うがごとく強くなっていたのだ。


 許 せ ん 。


「あー。すまん、俺様何か、怒らせるようなことをしたか?」

「……」

「あー、えっと……」


 レックスは気まずそうに、眉毛を吊り上げた俺の様子をうかがっている。いい気味だ。仮にも半生を共に過ごした人間を、すっかり忘れやがった報いだ。



 ────でもまぁ。俺を忘れてしまっていたのなら、それはそれで都合がいい。だって、俺は……



「……言う必要はない。これから死にゆく人間の名前を聞いたってしょうがないだろう?」

「おい。……お前、何言ってる」


 俺は、いずれにせよ今日自刃するつもりなのだから。


「さっき、魔族が『死体を冷凍しろ』だとか言ってただろ? その理由、分かるか?」

「魔族の考える事なんかわかんねーよ」

「奴等、人間の死体を改造して兵士に仕立て上げるつもりだ。殺された人間が魔王軍として襲いかかってきたら、さぞかし混乱するだろうさ」

「……お、おいおい」

「────実はこの体は、もう死体なんだよ。奴らによって都合よく改造された、死体から生産された兵士。それが、この身だ」


 そして俺は、全てを語った。自分の名前を伏せたまま、この洞窟に迷い込み、捕まって殺されたことを。


 俺はきっと、奴らの呪文一つで洗脳され敵の手に落ちることを。


「……な? そう言う訳だ、分かってくれたか?」

「ふざけんなよ。おいっ!! ふざけんなよ魔族共!! なんて、なんて外道をやりやがった!?」

「そん、な」

「引くわー。それは、流石のウチも引くわ……」


 話を聞いたレックスは激昂した。怒りのあまり洞窟の壁を殴り付け、そこに大穴が開く。


 ……昔から割と直情的なのだ、この男は。


「……レックスとやら、お前に頼みがある。この洞窟内の研究施設を破壊したらさ、お前が介錯してくれねーか」

「お前……、お前っ! 良いのかよ、それで良いのかよお前は!!」

「死人が死んだ後ものうのう生きてちゃいけないよ。……だから、頼む」


 そんな彼を諭すように。俺はそっと目を閉じ、レックスに背を向けた。


「……待てよ。お前が死ぬ必要なんか無いだろ、何か仕掛けられていると分かった訳じゃないんだ」

「……」

「やっぱり、そうなんですね。……最初に会ったときから、貴女は命を軽んじてる節があった。最初から、死ぬつもりだったんですね」

「……」

「あんたもう、覚悟、決めとるんやね」


 背後から、レックス達の戸惑った声が聞こえる。だが俺は、何を言われても振り返るつもりはない。返事をするつもりもない。


 ────せめてもの幸運は。俺を介錯してくれるのが、親友であるレックスだと言うことだ。


「まだ、若いのに。人生これからだってのに。そんなに簡単に諦めて良いのかよ、お前」

「……」

「家族は居ないのか? 友人は? 恋人は? 一度死んだからって、ソイツらに挨拶もなく死んで良いのか?」

「……」

「何とか言えよ! お前ぇ!!」


 おかしなことに、死ぬ覚悟を決めた俺より介錯をするレックスの方がよっぽど未練がましかった。


 天上天下唯我独尊に見えるこの男も、存外に情に熱い。


「勿体な。そない死に急がんでも……」

「……怖いんだよ。今は覚悟を決めれてるけど、もう少ししたら決意が鈍るかもしれない。家族に会ったら、死にたくないと思うかもしれない」

「ええやん、それで」

「万一が嫌なんだ。万に一つでも、家族を巻き込むかもしれないのが嫌なんだ」

「……あー」


 少し方言の強めな修道女は、少し問答をすると諦めた表情になり押し黙った。


 その目に浮かぶのは憐憫か、呆れか。


「それでも、私は。私があなたの家族なら、会いたいと思いますけどね」

「……っ」

「会おうと思えば会えるのに。巻き込みたくない、なんてエゴイズムで自殺なんかされたら、絶対に許せない」

「……だって」

「そんな悲しい結末、絶対に嫌です」


 そして。一番辛く心に突き刺さったのは、魔導師ちゃんの一言だった。


 少し、怒気をはらんだ声色で。彼女は、俺を弾劾した。


「……まぁ、そのよ、とりあえず聞け。俺様は無茶苦茶強くてだな」

「知ってる、さっき見た」


 俺が、その魔導士ちゃんの剣幕にたじろいでいると。渋い表情のレックスが頭を掻きながら、俺の頭をワシ掴みにした。


「やっぱ、家族に挨拶もなく逝っちまうのは良くねぇぜ。もし、洗脳でもされてお前さんの様子が変わったら、その瞬間に俺様が責任もってお前の首を飛ばしてやる。だから、俺様について来い」

「はい?」


 それは、レックスなりの善意だったのだろうか。なんとこの男は、いつ豹変するか分からない俺を仲間にすると言い出した。


 哀しんでる魔導師ちゃんを思いやったのか。単に俺を憐れんだのか。


「言っちゃなんだが、お前程度が洗脳されて敵に回ったところで俺様の敵じゃねーんだわ。だから安心して、俺様についてこい」

「……は?」


 そしてレックスは、言葉を続けた。


 確かに、コイツの言う通りかもしれん。さっきのレックスの剣筋は全く見えなかった。俺は俺なりに剣の修練を積んできたが、また大きく差をつけられてしまった気がする。


 俺が手も足も出なかった魔族の群れを、瞬殺してしまったことからも実力差は容易に想像がつくだろう。


 ────でも。


「そう早まらないでよぉ、せっかく拾った命なんだから俺様と……」

「試してみるか?」

「俺様と一緒に……、て、ん?」


 でも、だからと言って、戦いもしないうちから格下に見られるのは納得いかん!! 俺は確かに魔族に負けはしたが、それは不意打ちされたりずっと拘束された後だったりな訳で、ベストコンディションだったとは言いづらいし!


 そもそも、剣士には相性というものがある。俺はさっきの魔族と相性が悪かった。レックスは相性ばっちりだった。だから、俺はレックスに助けられる形になった。そんな可能性もあるのだから。


 つまり俺にも意地がある、そう勝手に見くびられてたまるか!!


「……お、おい。何で剣をいきなり抜いているんだ、お前」

「お前も抜けレックス。いざ、尋常に勝負しろ。どちらが格下なのかを教えてやる」

「うわぁ。そうか、お前はそういうタイプか……。よし、分かりやすいな。乗った!!!」


 怒りで声が震えていたから、俺が激怒しているのを何となく察したのだろう。レックスはたいそう嬉しそうに、大剣を俺へ向けて悠々と構えた。


「勝負だ! 俺様が勝ったら、お前は俺様の仲間になれ!!」

「やかましい!! 何でも良いから構えろレックス! 目にモノを見せてやる!!」


 つまりまぁ、俺の悪い部分が出てしまったわけで。負けず嫌いというか、挑発されやすいというか、激情家というか。


 宿命のライバルだったレックスが相手なのも大きかったのだろう。俺は全身ズタボロなのも忘れて、悠然とレックスに切りかかった。

















「……くすん、くすん」

「がーっはっはっは!! 筋は悪くなかったぜ、だが俺様の勝ちだな!!」


 数合の打ち合いの末、俺はあえなく壁際に吹きとばされて倒れこみ、気付けば首筋に大剣が添えられていた。


 悔しい、悔しい。


「……なんか知らんけど、一件落着したんかコレ?」

「そ、そうみたいですね。あの人、結構単純みたい……」


 魔導士ちゃんの、そんな呆れた声が遠くで聞こえる。違うんだ、レックスが相手だったから熱くなっただけで、本来の俺はバカなキャラじゃないんだ。


「じゃ、約束通りお前は俺様の仲間な!! もう勝手に死ぬなんて言い出したら、許さねぇぞ!」

「……ぐぬぬぬぬぅ……」


 そしてレックスは、満面の笑みで俺の肩を叩いた。勝者が敗者を労わる図、というよりは単に勝って気持ちが良いだけだろう。


 だが尋常な勝負の結果である。剣士として、逆らうわけにもいかない。


 悔しい、悔しい……。


「んじゃ、お前さんの言う研究施設とやらをぶっ壊して早くこんな洞窟おさらばしようぜ」

「そう、だな……」

「そうショゲるなって。良い線言ってたぜ、マジで。あー、そうだ、結局お前さ、名前何て言うの?」


 機嫌よく俺の背中を叩くレックス。そーか、名乗らないといけないのか……。


 名前を聞いたら、流石に俺の事を思い出すかな? 名前すら忘却してたら、真夜中に寝首を掻いてやる。


 ……ああ。親友でライバルだと思っていた男に久しぶりに会って、正々堂々の勝負に負けて、存在すら忘れられていて。俺は、どれだけ噛ませ犬なのだろうか。


 涙が止まらねぇ……。


「そ、そう泣くなってば。本当にお前、自分の腕に自信もっていいぞ? 俺様が強すぎるだけで、お前は十分すぎるほど強かったって」

「うるさい、気休めはいらん」

「気休めじゃねぇってば……」


 とりあえず落ち着くために、俺はレックスの持っていた手拭き布をひったくり顔をぬぐいさる。男が簡単に泣かされるなんて、情けないことこの上ない。


 そして、一呼吸してしゃくりあげる涙を押さえ込む。そして意を決し、俺はレックスに向かい名前を告げようとして────





「女でお前ほど強い奴、俺様は見た事ねぇぞ。全くそんなかわいい顔してるのに、泣いたら台無しだ」





 レックスから、そんな意味不明な言葉を賭けられた。


「は? 女?」

「何だ、お前ひょっとして男装してるつもりだったのか? 口調がちょっと変だと思ったけど、流石にわかるぞ」

「え、え……?」


 何言ってんの? 俺が女に見えるって、お前の目は節穴か? 別に俺は中性的な顔をしているわけではない。生まれてこの方15年、女に間違えられたことなど一度もなかった。


 さては、レックスの奴はさっきの俺との決闘で頭を怪我して────


「と、言うかゴメン。そもそもさっきから微妙に胸見えてるんだわ。お前の服、ボロボロじゃん?不可抗力でさ……」

「え、胸……?」


 レックスの言葉を聞き、レックスの視線の先を追う。追ってしまう。


 ……そこには、




「って、うわあああ!! レックス様何見てるんですか!! 剣士さんも隠して、隠してぇぇ!」

「あれ、なんや。ソレ、わざと見せとったんちゃうの?」

「そんな訳ないでしょう!? わ、私のローブの予備を貸しますので、レックス様は見ちゃだめです!!」



 ……ぷりんと丸みを帯びた、ふわふわの丘が俺の大胸筋にこびりついていた。











「う、うーん……」

「って、あれ? 剣士さん!?」


 女になっとる。魔王軍この野郎、ジャリバあの野郎。


 俺の性別、間違えてやがる……っ!!




 ……クラクラと、世界が回る。


 俺は、そのあまりの衝撃にクルクルと目を回して意識を失ってしまった。

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