第34話 エルシアのガーディアン:デビュー
[三日後:デクラークWCA支部前広場]
広場には三十人程のデクラークの住民が集まっている。
そして三人の新米守護神、ガーディアンが一段高い舞台に並んで立っている。
ミア、ルカ、ティナだ。ティナの足元にはデイジーがいる。
さらに一段高いところに支部の委員達五人がミア達を見つめている。メリルが進行役を務めるている。
「みなさん、今日は久しぶりの守護神任命式です。お集まりいただきありがとうございます。」
ソフィアが透明なプレートを三人に渡す。プレートにはエルシアの守護神を任命する文言が特殊な文字で記載されている。
「あなた達には今日からエルシアのガーディアンとなって、人々をあらゆる困難から救ってもらいます。あなた達には半永久的な寿命が与えられます。一期千年間の長い期間、その仕事を続けてもらいますが、老化度は百分の一以下になりますので肉体的には最大でも十年分程度しか変化しません。その後は継続もできますし、私達のようにWCA委員になることもできます。さらには希望により他の選択も可能です。とにかくその日が来るまで三人で協力して頑張ってください」
盛大な拍手が三人を包んだ。
「ブルーソースの切り替え時期が来て、エルシアは五千年振りにレッドワールドに突入しました。以前のレッドの時期とは状況がかなり変わっている可能性があります。当面の期間はマークとアイリスが補助につきます。先日報告を受けたサードワールドの特殊部隊とも連携が必要かもしれません。我々WCA支部も全面的にバックアップします」
そしてソフィアはデクラークの聴衆側を向いた。
「ここ、デクラークも昔はエルシアと同じような状況だったと聞いています。それが皆さんの努力で今はこんな安定した素晴らしい世界、ブルーワールドになっています」
ソフィアが再びミア達を見た。
「エルシア含む地球もブルーワールドを目指しましょう」
ミアはルカとティナにささやいた。
「いよいよね。覚悟はいい?」
ティナが頷く。ルカは聴衆を見ながら答えた。
「ああ、もちろん。全力を尽くすよ」
三人のガーディアンは盛大な拍手を受けながら、エルシアへの一歩を踏み出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます