幸せ色の週末。
猫野 尻尾
第1話:まともな彼女募集。
注、この作品は性的要素を含みます、露骨な描写はありませんが苦手な方は
読まずにスルーしてくださっても結構ですし興味があればどうぞ。
よろしくお願いします。m(_ _)m
彼の名前は「宝来
某大学に通ってる、現在22才の学生。
でちょっと普通と違うのは日菜太の家庭は富裕層、大富豪の御曹司。
金は使い放題な身分。
友人はいる・・・友人は金では繋がっていても心を許せるやつはごくわずか。
言い換えれば金と引き換えに真実の愛を見失っている。
女はみんな日菜太の金目当で嫌と言うほど寄ってくる。
世の中に、まともな女はいないのか?って思う毎日。
たしかに日菜太は金持ちのボンボン、そういう言われ方をするのはヘドがでる
くらい嫌い。
しかも、よく言われるのがボンクラ息子、そう言われるのも嫌い。
人のことを変人みたいに言いやがって、余計な御世話だよって思ってる毎日。
日菜太は金持ちの家に生まれたわりには性格は腐ってはいなかった。
これは母親の影響が大きかった。
でも、今のままだと将来は本当に腐った人間になっていたかもしれない。
真実の愛が欲しい。
自分のことを私利私欲なしで心から愛してくれる女性。
で、日菜太は、なにを思ったのか求人広告を出すことにした。
《まともな彼女募集:許容範囲:20才から30才まで》って・・・。
で、下に《お付き合いしてくださる方、高額報酬》って記載してもらった。
そんなこと書くと「まともな」って部分の意味ないじゃんって思うけど。
でもそう書かないと、知らないやつの彼女になろうなんて女性は誰もいない
だろうとと思った。
でも、まともってなんだろうね・・・時々矛盾してるんだ日菜太は・・・。
まあそれで応募する女がいるかどうかは疑問・・日菜太自身半信半疑だった。
今の女性の人口は64,815,079人・・・その中にひとりくらい話にノってくる
物好きな女性がいるんじゃないかって思う毎日。
そしてお昼のカフェ。
「
舞子は現在29才・・・来年は三十路。
過去に戻りたいとは思わなかったが、いくつかの項目はやり直したいと思っていた。
とくにロクデナシの元彼との過去は消し去りたい。
そして舞子はつい最近、一流企業を辞めたばかり・・・原因は上司のセクハラと後輩との取れないコミュニケーション、で少しづつ自分の居場所を失う。
どこかいい仕事があればと思っていた。
で、舞子の目に留まったのが《まともな彼女募集:許容範囲:20才から30才まで》
「なにこれ・・・こんな募集にノってくる女なんていないでしょ」
でまともな彼女募集の下の文字を見た。
《お付き合いしてくださる方、高額報酬》
そのさらにその下に、募集者の名前と連絡先が記載されていた。
「
「高額報酬?・・・彼女になってあげたら?、まじで?」
舞子は私利私欲に走った。
え?最終年齢30才じゃない・・・それに早く募集に応募しないと誰かに取られると
マズいって思った舞子。
そう思うと、矢も楯もたまらなくなって宝来 日菜太の携帯に連絡した。
すると眠そうな男の声がした。
「はい・・・宝来です」
「あの・・・私、まともな彼女募集って広告を見た
「あの、この募集に応募したいんですけど・・・まだ間に合います?」
「ああ・・・そうなの?・・・あはは広告出したの忘れてました」
「そのくらいだから、あなたが応募者第一号です」
「あ、俺、宝来 日菜太って言います」
「生田さんって言いましたっけ?」
「失礼ですけど・・・いま歳は何才なんですか?」
「えと、29才です・・・けど、ダメでしょうか?」
「ギリ、セーフです」
「そうですね、とりあえず生田さんさえよかったら一度お会いします?」
「よかったら俺のマンションに訪ねて来てくださると助かるんですけど」
「分かりました・・・これからお伺いしても?」
「どうぞ・・・偶然にも今日は学校休みですから・・・」
「え?学校?・・・高校生ですか?」
「な、わけないでしょ・・・なにボケかましてるんですか?生田さん・・・」
「でも、面白いですよ、生田さん・・・」
舞子の頭の中は、高額報酬って文字で埋め尽くされていた。
考えがストレートな舞子は、すぐに日菜太のマンションを訪ねてみることにした。
マンションの名前は「バロン・ド・メゾン」
聞いたことあるようなないような名前だった。
つづく。
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