先輩から専属カメラマンを頼まれたので一緒にスイーツ店巡りをすることになった 美味しそうに食べる姿を独り占めできて最高に可愛い
涼月
第1話 カメラマンになってくれる?
※ASMR形式 基本的に先輩が後輩に喋っているセリフだけですが、少しだけト書きも入れています。読みづらかったらごめんなさい。
(オフィスの会議室で。後片付けをしている音。先輩が後輩の元へとすうっと寄っていく)
「お疲れ様。資料、プレゼン前に差し替えられて良かったね」
(落ち込んでいる後輩。慌てて先輩に頭を下げて謝罪と感謝を言う)
「いいの、いいの。気にしないで。迷惑なんて思って無いよ。こう言うのってお互い様だからね」
「君、ここのところ残業続きだったでしょ。頑張り過ぎてること知ってたのに任せきりで······ごめんね」
「凄く疲れているよね。今日は早く帰って寝てね。ううん、違うわね。今日はぜーったい定時で帰って寝なさい。これは先輩からのお願いですっ。後はやっておくから、ね!」
「うふふ、私は大丈夫だよ。ちょうど難問が片付いたところだし、余裕、余裕」
「え、お礼? そんなの必要ないよ。お互い様だからね。きっと、次回は君が私のミスをフォローしてくれるでしょ。その時はよろしくね!」
「えっ、次回が来ることは無いって思ってるの? 私、君が思うような完璧人間じゃないわよ。寧ろ全然自信が無いくらいで······」
「でも、そんな風に言ってもらえて嬉しい。ありがと」
「えっ、やっぱりお礼って、うふふ、まーったく、律儀だなぁ」
「そこが君のいいところでもあるんだけどね」
「あ、じゃあさ、一つお願いしてもいいかな」
「良かったら······私の······カメラマンになってくれないかな?」
「えっと、実はね、私、最近『フォトスタ(架空のSNS)』に登録したの」
「で、ああいうのって、やっぱり見てるだけじゃつまらないでしょ。自分でも何か発信したいなぁって思って」
「でもね、私、壊滅的に写真のセンスが無いの。自撮りするのも超、超、ちょーぜつヘタくそで。だから迷っていたんだけど······」
「だ、大丈夫だよ。絶対私よりセンスあるから。あれ、褒め言葉になって無いわね、あはは」
「どう、かな?······お願いできるとすっごく嬉しいんだけど」
「え、本当! 引き受けてくれるのね。やった、ありがとうっ」
「何を撮ろうと思っているのかって?」
「それはね、映えるスイーツだよ。美味しくてカラフルできらきらふわふわしているお菓子って、見ているだけでも幸せな気持ちになるでしょ。だから紹介したいなって思っているの」
「そう、だから······一緒にスイーツ店巡りして欲しいなぁって思うんだけど······嫌、かな?」
「嫌じゃない······のね、良かったぁ。甘いの苦手って言われたらどうしようと思っていたの。良かったぁ」
「あ、でも彼女とか好きな人とかに誤解されたらいけないわね。ごめんね。忘れて。今お願いしたこと、全部無かった事に」
「え、彼女も誤解されて困る人もいないの? ほ、本当に? 遠慮してるとかじゃなくて、本当に本当に大丈夫なのね?」
「ああ、良かったぁ~」
「(小声で)そうかぁ、彼女いないんだ。うふふ、ワンチャンありってことね」
「って、えっと、何でも無い。思い切ってお願いしてみて、良かったなぁって」
「じゃあ、早速だけど、今度の土曜日はどうかな?」
「あ、急すぎるよね。それに、疲れているだろうから、その次の週でも、いつでも······」
「え、いいの、今度の土曜日。無理して無い? 本当に? やったっ」
(後輩も照れ笑い)
「じゃ、約束ね。うふふ、楽しみができたから、この後の仕事も頑張れるわ。ありがとう」
続きは『天使のショートケーキ①』です
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