タイトルはまだ決めていないけど、現代ファンタジーもんではある。

最悪な贈り物

プロローグ

三日月が明るく夜を照らし、人類に小さなスポットライトを当てる夜。


唸り声と共に、そこには夜の雨と共に血が溢れていた。


悲しさを背負った女の背中は高いビルとビルの間から漏れる三日月の光を覗く。


「つ、強ぇ……ぐはっ!!!ぐはっ!!!」


血の混じった咳を吐き出す鼻ピアスをした中年男性は、手をぐちゃぐちゃに変形させられ、頭からは大量の血が出ている。


「だ、だがよぉ!!!うちのシマに手ェ出したらどうなるか知ってんのか…!?」


女は男の息があることに気づくと、片手を男の前に掲げる。


ぶつぶつと独り言を呟くと、掲げた手のひらから光が放出され始める。


「な、なんだこれ…うがぁ!!!おい!!待て!!!やめろおおおおおおおお!!!!!!!」


女の独り言が終わると、たちまち光は男の息の根と共に消え去った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る