かみが偵察

第1話 偵察のプロ

　どうも神です。今回は地球の日本の民を偵察するためにきました。日常に紛れるように日本にはゆるキャラ？がいるらしいのでぬいぐるみのようなふわふわな2頭身に顔に神ってつける。髪も服をとりあえずはいらない。何かあったときに動きやすくしなければ。体色を定期所に変えて見つからないように身長もスマホくらいの大きさにしたのであとは頭に草を取り付ければ完了。いやーこれならだれがどこからみてもゆるキャラだね。いやみつかっても誤魔化せるためにやっているのにどうして自らゆるキャラと名乗ってしまったんだ。

　早速民を見に来ました。

「うお！？ぬいぐるみが落ちてる。」

　聞いてわかる通り、男性の民に落とし物と勘違いされました。我にかかればゆるキャラに紛れることなど造作もないことなのだが、どんなことをするのかこのまま観察してやろうと思います。

「えーっと…。警察署はどこだ。」

　民は帰るべき場所を探している。果たして我を届けることはできるかな？

　届ける場所を探しあてたのかはっきりとした足取りで向かっている。しかし道中、ずっと我をモチモチとさわっておる。何たる不敬。いや、今はわれはゆるキャラもといぬいぐるみ。モチモチされるのはむしろ尊敬なのでは？そう考えている間にこちらも民の指が心地よい。

　どうやら民は我の帰る場所へ届けることができたようだ。我は机の上に置かれ別の民に渡された。契約書らしきものにサインをして、男性の民は「落とし主、見つかるといいな。」とかっこつけて帰っていった。我、迷子の子にされた。

今回の偵察結果

この民は落とし物を届けるという善の行動をした。とても良いことだ。定期的にのぞいてこの結果がどれくらい変化するのか試すのもよさそうだ。だが民は我の隠れ場所がすぐにわかったようだ。

我もしかして隠れる才能がない？