学園一の美少女に一目惚れされた。 でも俺はゲームオタクですけど?

猫之丞

第1話 転校初日だよ

俺の名前は 和泉孝明いずみたかあき


超ド田舎の高校から東京の英明学園に転校してきた高校2年生だ。


俺が東京の英明学園に転校してきた理由。 それは、大好きなゲームを思う存分、好きな時にしたかったからだ。只それだけの理由。


俺が住んでいたド田舎では俺の大好きなゲームが容易には買えないのだ。 だって、最新のゲームを購入しようとすると、通販で購入するしか手段が無いんだぜ? おかしくないか? しかも手元に届くのが注文してから約2週間後と来たもんだ。 あり得ないだろ?  周りにコンビニすらありゃしない。 あるのは個人経営の商店がちらほらあるだけ。 ネット環境は何とかなっているのに何でコンビニとか家電量販店とかが無いんだよ? 馬鹿じゃないの?


重度のゲームオタクである俺からしたら、最新のゲームは発売日に購入してすぐさまプレイしたいに決まっている。 そしてやり込みまくって(勿論睡眠時間を犠牲にして)裏要素まで完全網羅したいんだ。


その俺のささやかな願いを叶える為に、親に土下座をしまくって(高校1年の夏~年末にかけて)東京の学校に転校させて貰える様に頼み込んだ。 そして条件付きだけど東京の学校に転校させて貰える事になったのだ。


その条件とは


① 必ず成績は中の上以上に居る事。


② 月に1回は実家に連絡を入れる事。


③ 学費とアパートの家賃は出す。でも生活費と交際費はバイトで稼ぐ事。


④ 自炊するべし。コンビニ弁当は絶対に許さない。


以上。


もしこの条件を1つでも守れない場合は強制的に元居たド田舎の学校に転校させる(強制送還とも言う)との事だった。


俺はネットで今から俺の成績で転入出来る東京の学校を調べまくり、英明学園を見つけ出した。


英明学園は文武両道の学校で、偏差値は約50。しかもバイト可。何でも生徒の自主性を養う為にもバイトを可能にしているらしい。 此処の学校なら俺に課せられた条件にうってつけじゃん。 


学校の偏差値が50なら、今から必死で勉強すれば高校2年生になってからの編入試験には何とか合格出来るだろう。 俺、そんなに馬鹿じゃないと自負してるから。


で、必死に勉強をして(夢のゲーム三昧の日々の為)望んだ編入試験。


結果は見事合格。 晴れて高校2年の春から英明学園に転校出来る事になったんだ。


俺は直ぐに今まで住んでいたド田舎から出て東京のアパートに引っ越し、一人暮らしをする為の環境を整えた。 


そして迎えた新学期。といっても4月の半ばになっているのだが。転校手続き等で結構時間が掛かってしまったせいである。 


俺は英明学園の制服を身に纏い、英明学園の職員室へと向かった。


「失礼致します。今日から御世話になります和泉孝明です。宜しくお願い致します」


職員室の中で俺は、俺が御世話になるクラスの担任の村上教諭に挨拶をした。 村上教諭はもう直ぐ定年になりそうな感じの先生だった。


「和泉君だね。元気が有って大いに結構。若者はそれ位元気が無いとな。今日から宜しくな。 じゃあ早速教室へと向かおうか。 和泉君のクラスは2-1だからね」


俺は村上教諭の後に付いていき、2-1クラスの前の廊下で村上教諭から呼ばれるのを待っていた。


「はい。皆さんおはようございます。今日は皆さんにお知らせがあります。今日から転校生がこのクラスに来る事になりました。皆さん仲良くしてあげて下さいね。じゃあ和泉君入ってきて」


村上教諭に呼ばれたので、俺はド緊張しながら教室の中へ入った。 やべっ、緊張から右手と右足が同時に出てたよ。


俺は村上教諭の横に立ち


「今日から御世話になります和泉孝明です。コンビニも無いド田舎の学校から転校してきたので、都会の事がいまいち分かっていません。だから皆さんとは物の捉え方が違うと思いますが笑って許して下さいね。色々迷惑を掛けると思いますがこれから宜しくお願いします」


俺は深々と頭を下げ挨拶をした後、クラスの中をざっと見渡した。 何故見渡したか。それは、俺と同じ匂いがするクラスメイトが居ないかを探す為である。 所謂オタク探しだ。 同じ穴のむじなは直ぐに分かるのだよ。 


ゲームオタクもそうだが、アニメオタクもアイドルオタクも許容範囲内だ。 俺はそんな奴らと友達になりたい。


すると、俺は1人の生徒と目が合った。


その生徒は 容姿端麗・腰まで有りそうな綺麗で艶やかな黒髪・スタイル抜群の女の子だった。


ほぇ~。こんな綺麗な娘、現実に居るんだなぁ~。多分この娘はクラス いや、学校一の美少女なんだろうな。所謂高嶺の花的な? 


まっ、俺には一生ご縁は無い存在だわ。だって俺ガチガチのゲームオタクだもん。 クラスカーストのトップには歯牙にも掛けられないから。 それにそもそも恋愛には興味は無いしね。


……ん? 何だ? 


俺と目が合った女子生徒の顔がまるで完熟トマトの様に真っ赤になったのだが? しかもその後少し俯いて上目遣いで俺をチラチラ見てくるんだけど?


「んじゃ挨拶も終わったから、和泉君はそこの空いている席に座って下さいね」


村上教諭が指定してきた席は顔を真っ赤に染め俯いている美少女が座っている席の隣だった。


俺は指定された席まで移動し席に座る。 そして


「和泉です。お隣同時仲良くして下さいね」


と隣の美少女に声を掛けた。 関わる事は今回限りだとは思うけど、挨拶はしないとな。 すると


「ひ、ひゃい! よ、宜しくお願い致しましゅ! ひ、土方千鶴ひじかたちずると申しましゅ!」


へ~。土方千鶴さんって名前なんだ。 やっぱり近くで見るとめっちゃ美少女だよこの娘。


しかし……土方さん、挨拶してくれた時俺の方を向いてくれなかったな。 俯いたまんまだったし。 俺、もしかしてファーストインパクトから嫌われた? まっ、いっか。 これから先土方さんと関わる事は無いだろうし。 そんな事よりオタク友達を早めに見つけて高校生活をエンジョイしなくちゃな。


今からめっちゃ楽しみだ。




ここまで読んで頂きありがとうございますm(__)m


新作です! 深夜テンション・思いつきで書きました! 多分更新は不定期です! モチベが上がった時に更新したいと思っています! それでも良いよ♪ と思われた優しい方は フォロー・コメント・☆評価・レビュー等を頂けたら嬉しいです (* ̄∇ ̄*)


今後とも拙作を宜しくお願い致しますm(__)m










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