伝えたかったこと
渚um1
第1話 人との距離
小学校、入学したての頃のことだ
幼稚園の友達はみんな別の小学校に。
そのため私はひとりで学校をスタートした
人見知りで会話ベタ、おまけにひとりが好きな私に案の定友達なんて出来なかった。
それでも楽しかった。
絵を描いたり、遊具で遊んだり、生き物を観察したり…私は1人で遊ぶ天才だったのだ。
けれど、大人からすればひとりとは良くないものらしい。
母親には哀れみの目を向けられたし、先生からは友達と話すようにと注意された。
けれどみんな怒ったり哀れむだけ
仲良くなる方法は教えてくれなかった。
それからしばらく経った頃
1人を満喫する私にある事件が起きる。
ガキ大将の嫌がらせだ
そいつは地味で大人しい私に目をつけた。
黒板を見るために顔をあげれば怒鳴った
1人でいればバカにしてきた
「ブサイク」「学校に来るな」「足でまとい」
様々のことを言われ、ものすごく傷ついたのをよく覚えいる。
なぜ私がこんなことを言われなければならないのか分からなかった。とても辛かったけれど、真面目で頑固な私は学校を休めなかった。
しばらくしてガキ大将は去っていったが、私は男子が苦手になった。
そして、この時に学んだ。
人はみな他人のことなど、どうでもいいのだ。
だから見て見ぬふりができる。
平気で傷つけることが出来る。
それは子供だけでなく、大人も同じだと。
ならば、他人でなければ良いのだ。
先生に注意された理由がわかった気がした。
私は人との距離を間違えていたから怒られたのだ。
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